ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、サウジアラビア当局は米国に対し、ホルムズ海峡の封鎖を解除するよう求めた。イランが以前から警告していた、重要な貿易ルートであるバブ・エル・マンデブ海峡の封鎖をイランに促しかねないという懸念が高まっているためだ。
ドナルド・トランプ大統領によるホルムズ海峡の封鎖が始まってから1日も経たないうちに、サウジアラビア当局は、イランがバブ・エル・マンデブ海峡の封鎖によって報復する可能性をすでに懸念している。同海峡は、サウジアラビアが石油輸送に使用する主要航路の1つだ。
先週、イラン最高指導者モジタバ・ハメネイ師の顧問であるアリアクバル・ベラヤティは、Xへの投稿で、「バブ・エル・マンデブ海峡(の重要性)をホルムズ海峡と同等に捉えている」と述べた。ホルムズ海峡は、紛争開始後にイランが事実上封鎖し、4月13日には米国も封鎖を開始した主要な石油輸送ルートである。
イランはバブ・エル・マンデブ海峡に接していないが、同海峡と接するイエメンで活動する武装組織「フーシ派」とイランは密接な同盟関係にある。2023年から2024年にかけて、フーシ派はガザ紛争への対抗措置として紅海上を航行するイスラエル関連の船舶に対して、数十回の攻撃を行った。また、3月下旬にはイスラエル国内の軍事施設に向けてミサイルを発射している。
ガズバディのデータによると、ホルムズ海峡の封鎖により世界の原油価格は急騰し、全米ガソリン平均価格は1ガロンあたり4ドルを超えた。
ホワイトハウスのアンナ・ケリー副報道官はフォーブスに対し、トランプはエネルギーの自由な流通を促進するためにホルムズ海峡が「完全に開放される」ことを望んでおり、政府は湾岸諸国の同盟国と「頻繁に連絡を取り合っている」と語った。また、匿名のサウジアラビアのエネルギー当局者がWSJに語ったところによると、フーシ派はサウジアラビアに対し、バブ・エル・マンデブ海峡を通過する同国の船を攻撃しないと確約したという。
ベラヤティは、「今日、抵抗戦線の統一司令部は、バブ・エル・マンデブ海峡をホルムズ海峡と同等に捉えている」と記した。この抵抗戦線(the Resistance front)という言葉は、イエメンのフーシ派、レバノンのヒズボラ、イラクのカタイブ・ヒズボラなど、イランが支援する武装組織などによる緩やかな連携組織を指している可能性がある。ベラヤティは続けて、「もしホワイトハウスが愚かな過ちを繰り返すようなことがあれば、世界のエネルギーと貿易の流れが一手で断ち切られ得ることを、すぐに思い知るだろう」と付け加えた。



