最新の消費者調査によると、15歳から30歳のZ世代の大多数が、実用的で倹約志向の買い物客へと進化している。日常の必需品はストアブランドに切り替えて節約し、その分を外見や心身の充実に惜しみなく使うというスタイルだ。
これは、Z世代に訴求するウェルネス、アパレル、美容の各ブランドにとって明るい材料である。
First Insightの調査では、回答者の10人中6人が、個人のスタイルや健康への支出に関しては割高でも払う意思があると答えた。昨今の言い回しでいえば「グローアップ(glowing up)」だ。
対象カテゴリーは、化粧品やスキンケアから、ジムの会員権、マインドフルネスアプリまで多岐にわたる。
消費財(CPG)業界の老舗ブランドにとって、この調査結果は、世界で約20億人に上るZ世代が、多くの企業が解決に苦慮するマーケティング上の難題となっていることを裏づけている。Z世代が消費のピーク期を迎えるにつれ、若い消費者の関心を獲得することは難しく、それを維持することはさらに困難になっていることをブランド各社は実感している。
「生涯にわたるブランドへの献身の時代は終わった」と、エンタープライズソフトウェアのグローバルプロバイダーであるSAPが昨年発表したレポートは指摘する。同社は過去5年間、英国の買い物客を対象に調査を実施し、「顧客ロイヤルティ指数」を発表してきた。
2025年のレポートでSAPは、Z世代を「トレンドロイヤル」と表現している。これは「長期的な信頼ではなく、バイラルな瞬間によって駆動される、感情的で移り気な忠誠心」と定義される。SAPの調査では、Z世代の41%が「バイラルになった商品はより信頼できる」と回答し、43%が「SNSでトレンドになっていたという理由だけで商品を購入した」と答えた。
ありふれた商品を、いかにしてバイラルな瞬間へと変えるか。業界ニュースサイトのPackaging Digestによれば、著名ブランドが実践している方法の1つが、ヴィンテージデザインの復活である。
1960年代から続くモンデリーズ・インターナショナルの人気ブランド「チップスアホイ!」は昨秋、Netflixでの『ストレンジャー・シングス』最新シーズン配信に合わせ、1980年代のパッケージデザインを使用したプロモーションを展開した。同社はまた、赤く染めたチョコレートチップを使用した「ストレンジャー・シングス」限定版クッキーも発売した。
ハンバーガーチェーンのウェンディーズは最近、パッケージと店頭サインを1990年代に回帰させ、当時使っていた鮮やかな黄色を前面に押し出した。この新しいルックはバイラル化し、RedditやTikTokでは「おばあちゃんに抱きしめられているみたい」といったノスタルジックなコメントが寄せられた。
テネシー州に拠点を置く感圧ラベルメーカーのResource Label Groupによれば、「ほぼあらゆる消費者カテゴリーで、レトロ回帰の復活は、ブランドがパッケージをデザインする方法を作り替える強力なトレンドになっている」という。
しかし短期的には、パッケージ刷新やタイアップといったマーケティング戦略では、消費財セクターの老舗ブランドが直面する最大の課題は解決しない。実店舗向けの計測ツールを提供するRetailNextの最近の調査によれば、今年の消費者の最大関心事は価格であり、この領域ではストアブランドが引き続きシェアを伸ばしている。



