イランの最も知名度の高い国家支援ハッカー集団が、イスラエルの要人を標的とした新たな攻撃を実行したと主張している。今回の攻撃は軍事システムへの高度なハッキングを必要とせず、iPhoneに対するソーシャルエンジニアリング(人間の心理的な隙を突く手法)による侵入だけで、数千件に及ぶ機密文書を入手したと報じられている。
サイバー空間に停戦はない。これまでも存在したことはない。イスラエルとイランの間のサイバー戦争は1度も止まったことがなく、現在の紛争がどのような結末を迎えようと、今後も変わらず続くだろう。その大半は人目に触れないところで展開されているが、一部の攻撃は実際の軍事的成果よりも、むしろ宣伝効果を狙って仕掛けられている。
イラン系ハッカー集団ハンダラ、イスラエル要人のスマートフォンに侵入
イラン系ハッカー集団ハンダラ(Handala)による今回の攻撃も、そうしたものの1つである。同グループは、イスラエル国防軍(IDF)の前参謀総長ヘルツィ・ハレヴィ中将の「スマートフォンに深く、かつ密かに侵入した」と主張した。イスラエルメディアはこれを「防衛体制を揺るがしかねない新たなサイバーインシデント」と報じている。
ハンダラは、「約1万9000件の機密ファイル窃取」を主張
イスラエルのニュースサイト、YNetによると、ハンダラは「作戦は数年にわたって継続され、約1万9000件の機密ファイルを窃取した」と主張している。同グループによれば、盗み出した資料には「秘密会合の映像記録、戦略地図、そしてハレヴィの私邸に関する個人情報」が含まれているという。
イスラエル紙Haaretzは「ハレヴィは、『ハック・アンド・リーク』(侵入して情報を流出させる手口)の犠牲となったイスラエルの安全保障当局者の最新の1人だ」と報じている。同紙によれば、同グループがどのようにして写真にアクセスしたかは現時点で明らかになっていないが、1つの可能性として、ハンダラがハレヴィの携帯電話、あるいは資料が保存されていた可能性のあるグーグルまたはiCloudのアカウントにアクセスしたことが考えられるという。



