組織が既知のものを再現する理由
このパターンが続く理由が研究で説明されている。専門誌『Human Relations』に2025年に掲載された論文で、豪モナッシュ大学のマリアーノ・ヘイデン、豪ニューカッスル大学のハイディ・ヴェヒトラー、豪西オーストラリア大学のセバスティアン・ファン・ドールンは、2000年から2020年にかけてS&P500企業297社における391件のCEO交代を分析した。
その主な結果は非常に示唆的だ。経営トップの年齢は交代によってリセットされるのではなく、新旧が同じような年齢になることが多い。
トップの年齢は単なる人口統計上の細かな要素ではない。それは信頼性や成熟度、予測可能性、許容されるリスクといったより広い前提の指標として機能することが多い。トップ交代が変化の機会を生み出すように見える場合でも、企業は往々にしてそれを機に馴染みのある状態を回復する。
退任するCEOの年齢や既存の経営チームの構成がその後を形成する。刷新に見えるものは再調整であることが多い。
論文の著者たちはこの現象を同質的再生産という概念で説明している。リーダーや仕組みは、既に権力を持つ人々にとって馴染みのある人物を再生産する傾向がある。この文脈では、類似性が安定の要因になる。
不確実性が高まると、馴染みがあることが魅力的になる。
私がこのほど英ケンブリッジ大学でヘイデンとこの研究について議論した際、この点はさらに明確になった。ヘイデンは「CEOの交代は刷新のシグナルと見なされがちだが、我々の研究ではこうした瞬間が既存の経営者像を刷新するのではなく、同じような経営者を選ぶことがあることが示されている」と話した。
ヘイデンはさらに、トップの交代を自動的に変革と同一視すべきではないと強調した。形式的な出来事は変化を示すかもしれないが、リーダー交代を取り巻く社会的力学は企業を既知で信頼できるものへと引き戻すことが多い。これがトップ交代が欺瞞的な理由だ。過去との決別のように見えながら、静かに過去を再現している。
そうした指摘により焦点は個人から体制へと移る。後継者計画の多くは依然として「誰が次期CEOになるべきか」という1つの問いが中心に据えられている。
もっと良い問いは、より広範なものだ。それは、この組織はどのようなリーダー像を繰り返しているのか、そしてそれはなぜなのかというものだ。
大半の取締役会は、自分たちは実力に基づいて選んでいると信じている。狭い意味では、実際にそうであることも多い。だが、実力が単独で評価されることはめったにない。実力は組織への適合性、心構え、落ち着き、そしてその場で感じられる信頼できるリーダーシップ像といった前提条件を通してふるいにかけられる。
その判断は歴史の影響を受ける。そして歴史は自らを強化する傾向がある。
前述の論文は、社外からのCEO登用に関する従来の見方にも疑問を投げかける。そうした登用は組織の既存の慣習から外れているため、変革的だととらえられることが多い。しかし研究は、外部からの登用であっても既存の枠組みを打ち破るのではなく、むしろそれを強化し得ることが示されている。
大胆に見える人事でさえ、結果として馴染み感のある経営者を任命することになることがある。
これは大企業で繰り返し見られる傾向を説明する一助となる。取締役会は変化を示すために外部から人材を招き入れるが、その人事を馴染みのある社会的シグナルや期待で包み込む。役職名に新しさを取り入れつつ、構成としては継続性を保っている。
その結果、変化はきっちり管理できる範囲にとどまる。


