ここ数年、海外投資家が日本のスタートアップにお金を出したとか、日本にオフィスや人を置いたとか、ニュースになることが増えてきました。筆者はEndeavorというグローバルなスタートアップ支援組織でメンターなどを務めていますが、実は(米国や中国などに限らず)世界各国の有望スタートアップを発掘しよう、投資しようというトレンドは大きな潮流になっています。
3月に、東京に20社のトップクラスのベンチャーキャピタルの、それもパートナー級が勢揃いしました。米国内でのイベントよりも、ハイレベルなメンバーが集まったと、参加者に感謝されました。日本の製薬会社の方々も驚いていました。つまり、現実のモーメンタムは、一人ひとりの認識の先を行っていたのです。
2026年3月25・26日に東京で開催された「Japan Biotech Showcase & Symposium」において、VC Panel Ⅰ「What Would It Take for Japan to Get on the Global VC Map?(日本のバイオテックは世界のVCマップに載れるのか)」と題して、日本のバイオテックが世界のベンチャーキャピタル(VC)の投資対象としてどのように認識され、何が求められているのかをテーマに、米国のトップティアVCが率直な評価と提言を示しました。
モデレーターを務めた芦田広樹氏(Silvertrail Partners)の進行のもと、グローバルな視点から見た日本の創薬の現在地と、投資を呼び込むための課題が浮き彫りになりました。議論は、日本の強みへの評価とともに、「なぜ投資が加速しないのか」という構造的課題に踏み込みました。
登壇したのは、Frazier Life Sciences、Curie.Bio、Norwest Venture Partners、SR One、TPGといったリーディング・ファンドのパートナー陣でした。
(以下、a.パネリスト、b.所属ファンド、c.特徴・戦略)
a. Adam Simpson / b. Frazier Life Sciences / c. 13億ドルのファンドを運用。半分は自社での会社設立(Company Creation)、半分は伝統的な投資。
a. Ben Auspitz / b. Curie.Bio / c. 非常に早期のシードファンドと、臨床でのPoC(概念実証)を目指すレイトステージ・ファンドの2段階で支援。
a. Brian Matesic / b. Norwest Venture Partners / c. 総運用資産155億ドル。マルチセクターかつ、シードからレイトステージまで柔軟に投資。
a. Rajeev Dadoo / b. SR One Capital Management / c. GSKからスピンアウトした独立系VC。新会社設立から上場企業まで、地域を問わず幅広く投資。
a. Shinichiro Fuse / b. TPG Life Sciences Innovations / c. TPGのライフサイエンス部門。臨床でのPoCをスイートスポットとし、日米の架け橋となる投資を推進。