宇宙

2026.04.06 10:30

「アルテミスII」の宇宙船から撮影した美しい地球、写真から得られる7つの科学的学び

NASAの宇宙飛行士で「アルテミスII」のミッション・コマンダー(船長)を務めるリード・ワイズマンが宇宙船「オリオン」から撮影した地球。2026年4月2日撮影(NASA/Reid Wiseman)

地球は水の惑星

地球は水に満たされた惑星だ。実際、地球の表面積の約71%は水で覆われている。このうち約97%を世界の海洋が占めており、それはワイズマン飛行士の撮影した写真からも明らかだ。つまり、地球には豊かな水があるが、その大部分は塩分を含んでいるのである。

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わたしたち人類は主に、川、湖、地下水、氷冠、氷河、永久凍土などを水源とするごくわずかな淡水を頼りに生き延びている。

NASAの宇宙飛行士で「アルテミスII」のミッション・コマンダー(船長)を務めるリード・ワイズマンが宇宙船「オリオン」から撮影した地球。2026年4月2日撮影(NASA)
NASAの宇宙飛行士で「アルテミスII」のミッション・コマンダー(船長)を務めるリード・ワイズマンが宇宙船「オリオン」から撮影した地球。2026年4月2日撮影(NASA)

写真には別の惑星の姿も

写真の右下に写っている明るい点も、目を引くだろう。これは金星が「写り込んで」いるのだ。金星は地球に最も近づく惑星だが、その距離は公転軌道のどこに位置するかによって約2400万~1億6200万マイル(約3900万~2億6000万km)の間で変動する。

地球が逆さまに

ぱっと見たところ、太平洋に浮かぶオーストラリアやオセアニアが写っているように見えるかもしれない。だが、この写真は一般的な地図とは上下が逆さまになっている。実際に見えているのは、アフリカの西サハラ地域とイベリア半島だ。

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NASAの宇宙飛行士で「アルテミスII」のミッション・コマンダー(船長)を務めるリード・ワイズマンが宇宙船「オリオン」から撮影した地球。2026年4月2日撮影(NASA/Reid Wiseman)
NASAの宇宙飛行士で「アルテミスII」のミッション・コマンダー(船長)を務めるリード・ワイズマンが宇宙船「オリオン」から撮影した地球。2026年4月2日撮影(NASA/Reid Wiseman)

米フロリダ州立大学の地理学教授で気象学者のブラッド・ジョンソンは「なぜこれほど目を引くのかは分からないが、サハラ砂漠の砂塵は、いわば木星の大赤斑のように、際立った地球の特徴なのだ。地球ならではの個性、魅力がそこにある」と語っている。

今回公開された画像は非常に見事なものだが、かつてNASA所属の地球科学者だった筆者としては、こうした画像を日々撮影している地球観測衛星の存在についても言及しておきたい。これらの衛星群に搭載されたさまざまな観測機器は、地球を知るために欠かせない重要なデータを提供してくれている。月や火星、さらにはその先の宇宙へと目を向ける一方で、地球を理解するための科学技術への投資もわたしたちは続けなければならない。

なぜなら、わたしたちのほとんどは宇宙に出ることは一生なく、すぐに辿りつけるような「第2の地球」も見つかっていないからである。

NASAの「アルテミスII」ミッション2日目、宇宙船「オリオン」の定期点検中に太陽電池パネルの翼に取り付けられたカメラで撮影されたオリオンの「自撮り」写真。2026年4月3日撮影(NASA)
NASAの「アルテミスII」ミッション2日目、宇宙船「オリオン」の定期点検中に太陽電池パネルの翼に取り付けられたカメラで撮影されたオリオンの「自撮り」写真。2026年4月3日撮影(NASA)

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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