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2026.04.05 17:27

RocketlaneがシリーズCで6000万ドル調達、AIプロバイダーは価値証明の競争へ

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新技術をめぐる熱狂のなか、AIツールやその他のエンタープライズソフトウェアソリューションを販売する企業は、その効果を迅速に証明する必要がある。しかし、これらのツールの導入と最適化は複雑な作業であり、多大な時間と労力を要する。価値実現までの道のりを加速させることを目的としたプロフェッショナルサービスオートメーション(PSA)企業が急成長しているのも当然だ。Grand View Researchの調査によると、PSA市場は昨年124億ドル(約1兆8600億円)規模だったが、2033年までに400億ドル(約6兆円)を超えると予測されている。これは年間約15%の成長率に相当する。

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Rocketlaneは、この潮流の大きな勝者の1社として急速に存在感を高めている。サンフランシスコを拠点とするこのスタートアップは本日、シリーズCで6000万ドル(約90億円)を調達したと発表した。過去12カ月で売上高は2倍以上に増加している。「デプロイメントと導入は、AIプロバイダーにとって最も重要な課題となっている」とCEOのスリクリシュナン・ガネサンは語る。「顧客を目標とする成果に導く能力こそが、最大の差別化ポイントだ」

筆者が初めてRocketlaneにインタビューしたのは2022年初頭で、同社がSaaS(Software-as-a-Service)プロバイダーのクライアントオンボーディングを迅速化し、販売を価値へと転換できるよう支援する事業として立ち上がった直後だった(記事はこちら)。そのため、AIツールや関連するエンタープライズソフトウェアソリューションを販売するテクノロジープロバイダーが急増する昨今の動きに対し、このスタートアップは支援に乗り出すうえで有利な立場にあった。

3年間の力強い成長を経て、同社は昨年初めに価値提案を再構築する決断を下し、PSAプラットフォームにエージェント型AIソリューションを追加した。このローンチにより、請求システムの立ち上げからスタッフのトレーニングまで、従来のオンボーディングや導入の課題を支援するだけでなく、実行面にも注力できるようになった。Rocketlaneはクライアントと協力し、システムの設定・統合、テスト、ドキュメント作成などのデリバリー業務を自動化している。

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「AIで構築されたPSAプラットフォームは、3つの異なるレベルで稼働する必要があると我々は考えている」とガネサンは説明する。「事業運営を支え、デリバリーを変革することに加え、導入と最適化という実作業そのものも支援すべきだ」

この訴求は顧客の共感を得ているようで、Rocketlaneは厳しい競争環境のなかでも急成長を実現している。市場調査専門企業Gartnerの分析では、Wrike、Kantata、OracleのNetSuiteなどのライバルを含む、高評価のPSA企業が12社以上特定されている。

この1年間で、Rocketlaneは本社をサンフランシスコに移転し、ニューヨークとロンドンにオフィスを開設した。現在、同社の顧客数は750社を超え、クラウドコンピューティング分野のトップ企業を毎年ランキングするForbes Cloud 100 Listのメンバー17社も含まれている。

この成功の背景には、テクノロジー業界全体における意識の変化もあるとガネサンは付け加える。「5年前、SaaSはプロダクト主導の成長に最適化していた」と彼は言う。「しかし、AIを導入し、エンタープライズでの採用と成果を推進することは予想以上に困難であることが判明した。その結果、サービス主導の成長が注目されるようになり、プロフェッショナルサービスチーム、フォワードデプロイドエンジニア、エージェントプロジェクトマネージャーが新たなヒーローとなっている」

今回のシリーズCラウンドにより、同社の累計調達額は1億500万ドル(約158億円)に達した。このラウンドはグローバルソフトウェア投資家のInsight Partnersが主導している。Rocketlaneはこの資金をさらなる製品開発の支援と地理的拡大の基盤強化に活用する予定だ。

Insight Partnersのプリンシパルであるアプールヴァ・ゴヤルは、PSAセクターの需要は今後さらに増加すると見ている。「プロフェッショナルサービスチームは、エンタープライズソフトウェアの重要なエンジンであり、署名された契約を実際のビジネス成果に転換する役割を担っている」と彼は語る。「RocketlaneのAIファーストプラットフォームは、プロフェッショナルサービスチームが人員を増やすことなくインパクトを拡大できるようにする」

forbes.com 原文

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