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2026.04.05 11:00

米海軍の最新鋭空母ジェラルド・フォード、帰郷またも延期 中東に再展開の見込み

クロアチア・スプリト沖を航行する世界最大の米海軍空母「USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)」。米海軍提供写真(U.S. Navy photo by Seaman Paige Brown, Public domain, via Wikimedia Commons)

クロアチア・スプリト沖を航行する世界最大の米海軍空母「USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)」。米海軍提供写真(U.S. Navy photo by Seaman Paige Brown, Public domain, via Wikimedia Commons)

異例の長期にわたって展開中の米海軍最大・最新鋭の原子力空母「USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)」だが、母港帰還が叶う日はまたもや遠のいてしまったようだ。米海軍の発表によると、この超大型空母はクロアチアのスプリトに5日間寄港して修理を終え、2日に同港を出港した。

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対イラン軍事作戦で紅海に展開していたジェラルド・R・フォードでは先月、艦内の洗濯区画で火災が発生。鎮火に数時間を要し、作戦行動への影響も2日間に及んだ。乗組員1人がヘリコプターで搬送されたほか、水兵100人以上が煙を吸い込む被害を受けた。

米海軍は修理の規模については明らかにしなかったが、「ジェラルド・R・フォードは、いかなる作戦海域においても国の目標を支援するための完全な任務遂行態勢を維持している」と発表している。

最新型のフォード級空母1番艦であるジェラルド・R・フォードが今後どこへ向かうかについても米海軍は明かさなかったが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によれば、母港である米バージニア州のノーフォーク海軍基地には戻らず、米軍が中東で遂行中の「エピック・フューリー作戦」の支援に再び向かう見込みだという。

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ジェラルド・R・フォードは、ニミッツ級空母の10番艦にして最終艦の「USSジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77)」と交代するまで、米中央軍(CENTCOM)の作戦支援を継続するとみられる。ジョージ・H・W・ブッシュは3月31日にノーフォーク海軍基地を出港し、かねて予定されていた展開を開始した。中東に向かう可能性が指摘されているが、東地中海に到達するのは早くても来週末になりそうだ。

米ノーフォーク海軍基地を出港し、大西洋を航行する米海軍のニミッツ級空母「USSジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77)」。2026年3月31日撮影(U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Jayden Brown)
米ノーフォーク海軍基地を出港し、大西洋を航行する米海軍のニミッツ級空母「USSジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77)」。2026年3月31日撮影(U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Jayden Brown)

展開期間は史上最長に

4月3日時点でジェラルド・R・フォードの展開期間は283日間に及んでいる。2020年にニミッツ級空母「USSエイブラハム・リンカーン(CVN-72)」が樹立したベトナム戦争後の最長展開記録である294日を上回るのはほぼ確実だ。

とはいえ、スプリトへの寄港は乗組員にとって待望の休息の機会となったかもしれない。米海軍の発表によると「乗組員らはクロアチアの歴史ある親切な街で自由を満喫する機会を得た。艦のMWR(士気・福祉・レクリエーション)チームが手配したツアーやイベントにも参加した」という。

なお「同艦は、予定されていた修理を完了し、作戦継続に必要な物資の補給を受けた。艦内の洗濯・居住区画で発生した火災に関する定例調査は継続中だ」と米海軍は述べている。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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