空母エイブラハム・リンカーンの展開も延長
ニミッツ級空母の5番艦「USSエイブラハム・リンカーン(CVN-72)」の展開も延長されそうだ。とはいえ、同艦が2020年の最長記録に並ぶ展開期間を達成するには、相当な期間を海上ですごさなければならない。
第3空母打撃群(CSG-3)の旗艦であるエイブラハム・リンカーンは2025年11月21日、太平洋に展開するため米カリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地を「ひっそりと」出港。第9空母航空団(CVW-9)を艦載して1月には南シナ海で活動していたが、中東へ進路を変更した。
アラビア海で活動する米海軍空母は、2025年10月に空母「USSニミッツ(CVN-68)」が同海域を離れて以来となる。米海軍はエイブラハム・リンカーンが中東にいつまで留まるかについて明らかにしていない。
さらなる空母と航空機が中東へ
米軍は中東への追加戦力の派遣を続けている。先週、サンディエゴを母港とするワスプ級強襲揚陸艦「USSボクサー(LHD-4)」が2026年の展開を開始し、キャンプ・ペンドルトン所属の海兵隊員2200人を乗せて中東へ向かった。同艦にはホイッドビー・アイランド級ドック型揚陸艦「USSコムストック(LSD-45)」とサン・アントニオ級揚陸輸送艦「USSポートランド(LPD-27)」が合流している。
また、米海軍は今週、アメリカ級強襲揚陸艦「USSトリポリ(LHA-7)」が現在、米中央軍の管轄区域内で活動していることも認めた。トリポリ水陸両用即応群の旗艦であるトリポリには、沖縄を拠点とする第31海兵遠征部隊(2200人規模)が乗っている。
中東各地の基地には、米空軍のロッキード・マーティン製F35「ライトニングII」多用途戦闘機が数十機展開している。米空軍はホルムズ海峡の封鎖を解除するため、フェアチャイルド・リパブリック製A10「サンダーボルトII」による近接航空支援(CAS)活動も開始している。
A10は3月30日夕方に英空軍のレイクンヒース基地に到着した。デトロイト北部のセルフリッジ州空軍基地に駐屯するミシガン州空軍第107戦闘飛行隊に所属する機体で、米ニューハンプシャー州のピース空軍州兵基地から大西洋を横断し、途中、8機のKC135「ストラトタンカー」による空中給油支援を受けた。
空中給油機のうち4機は英ミルデンホール基地から、残る4機は米メーン州のバンゴー州空軍基地から出動したものだ。A10はイランが保有する多数の小型攻撃艇を標的とする任務に投入されるとみられる。
米空軍のA10は今年2月、米海軍第5艦隊の管轄海域でインディペンデンス級沿岸戦闘艦「USSサンタバーバラ(LCS 32)」との実弾射撃訓練に参加し、海上目標への近接航空支援能力を証明した。
対イラン空爆には米空軍の超大型爆撃機B52「ストラトフォートレス」も参加しており、報道によれば、JDAM(統合直接攻撃弾)誘導式自由落下型爆弾を搭載しているという。英国を拠点とする米空軍のロックウェル製B1B爆撃機「ランサー」や、米ミズーリ州ホイットマン空軍基地に所属するノースロップ製ステルス戦略爆撃機B2「スピリット」も、引き続き「エピック・フューリー作戦」に参加している。


