2026.04.05 07:00

海外旅行をためらう米国人が増加 地政学情勢や反米感情への懸念で

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地政学的な混乱や海外での反米感情への懸念から、海外旅行をためらう米国人が増えている。

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米旅行誌トラベルウィークリーは3日、米国の旅行アドバイザーを対象に先月実施した調査結果を発表した。それによると、海外旅行の最大の障壁として、地政学的な不安が経済的な問題を初めて上回った。

調査では、旅行アドバイザーの10人中7人以上に当たる72%が、世界で起きている紛争を理由に顧客が海外旅行の予約をためらっていると回答した。これは昨年12月の38%からほぼ倍増している。同月時点では、旅行を控える主な理由として「旅費の高騰」や「経済状態」が上位2位を占めていたが、今回の調査では「地政学的な懸念」がこれらを上回った。旅行アドバイザーの10人中4人以上に当たる42%は、顧客が海外で反米感情に直面することを懸念していると回答しており、これも昨年12月の33%から増加している。

米国務省は先月22日、米国外、特に中東地域への渡航に際し、「一層の注意を払う」よう国民に注意喚起した。

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不安を感じているのは米国人だけではない。米市場調査会社オベーションMRが先月、米国と欧州5カ国(英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン)の国民1000人以上を対象に実施した調査によると、回答者の10人中6人が、中東情勢の不安定化を理由に、向こう6カ月間の航空機利用を控える傾向にあることが判明した。

富裕層向け観光事業者のコンソーシアム「バーチュオーソ」のミスティー・ベルズ常務取締役がフォーブスに語ったところによると、1月時点で同コンソーシアムに所属する高級旅行代理店の9割が、今年の旅行動向に影響を与える最大の要因として地政学的な懸念を挙げたという。「それでも顧客が旅行を控えることはない。旅行先や移動手段を変更することはあるかもしれないが、予約のキャンセルや予約数の減少は見られない。ただ、人々の意識が高まっているだけだ」とベルズ常務取締役は説明した。

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翻訳・編集=安藤清香

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