2026.04.05 07:00

海外旅行をためらう米国人が増加 地政学情勢や反米感情への懸念で

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米コロラド州を拠点とし、バーチュオーソ傘下の高級旅行代理店フォラに所属する独立系旅行アドバイザー、ナンシー・マクラフリンは、自身の最も富裕な顧客層でも同様の傾向が見られると指摘した。マクラフリンはフォーブスの取材に対し、「1泊800~1200ドル(約13万~19万円)のホテルを予約する富裕層からの需要は衰える気配がない」と語った。一方で、海外旅行を控える人もおり、「それは人により、旅行経験の程度にもよる」と述べた。

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実際、ドナウ川クルーズを予約した顧客が「トルコほど東には行きたくない」として、イスタンブールでの延長滞在をキャンセルしたという。また、ある顧客はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイへの旅行を延期し、別の顧客はエジプト旅行について様子見の姿勢を取っている。他方で、「5月にイタリアやギリシャへ新婚旅行に行くカップルは依然としており、今まさに日本への旅行を計画している顧客とも相談中だ」とマクラフリンは語った。

英航空調査会社シリウムによると、2月28日に米国とイスラエルがイランを攻撃する以前から、夏の時期の大西洋横断便の需要は低下傾向にあった。だが、攻撃開始以降は状況が悪化している。昨年10月から先月中旬にかけて収集されたデータによると、今年7月の旅行を対象とした欧州発米国行きの予約数は前年同月比15.34%減となった一方、同月の米国発欧州行きの予約数は11.19%減となっている。2月上旬のシリウムの予約データによると、欧州発米国行きの予約は14.22%減、米国発欧州行きの予約は7.27%減となった。

シリウムの広報担当マイク・アーノットはフォーブスに「昨年後半から今年初めにかけて、米国から欧州への予約も減少したが、特に欧州から米国への予約の減少が目立った」と説明。「これは新たな傾向ではない」としつつも、中東情勢の混乱が「大西洋横断路線の需要低迷を悪化させ、経済の不透明感や地政学上の問題、ユーロに対するドルの相対的な強さと相まっている」と指摘した。

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forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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