米上院民主党は下院に続き、ピート・ヘグセス国防長官がイラン攻撃の直前に防衛関連株へ「数百万ドル(数億円)規模の投資」を試みたとの疑惑の調査に乗り出した。ヘグセスはこれを強く否定しているが、こうした購入の倫理性だけでなく、ヘグセスがこれほど多額の資金をどのように工面したのかという疑問も浮上している。
フィナンシャル・タイムズ(FT)が複数の匿名情報筋の話に基づいて報じたところによると、2月のイラン攻撃前、ヘグセスを担当するモルガン・スタンレーのブローカーがブラックロックに対し、同社が運用する防衛関連株ETFへの「数百万ドル(数億円)の投資」について打診したという。ブラックロックの内部では本件が問題視されたという。
国防総省はこの報道を強く否定し、FTに対し記事の撤回を求めている。同省のショーン・パーネル報道官は、この記事を「完全に虚偽であり捏造だ」と断じた。一方で、モルガン・スタンレーとブラックロックはコメントを控えている。
ABCが米国時間4月2日に報じたところによると、上院民主党の連合がこの報道に関する調査を開始した。下院監視・説明責任委員会の民主党議員が今週初めに調査を開始したのに続き、上院もヘグセスに対し、自身の財務状況についての回答を求める書簡を送付した形だ。
FTによれば、当該ファンドはモルガン・スタンレーの顧客向けに提供されていなかったため、ヘグセスは投資を実行できなかった。彼が他の防衛関連株やETFに投資したかどうかは不明だが、行政機関の職員は取引から45日以内に株式や証券の売買を報告する義務がある。
また、なぜヘグセスにそれほど多額の投資が可能だったのかも不明だ。2025年の報告書では、彼が保有する流動的な資産は46万ドルから110万ドル(約7300万円~約1億7000万円。1ドル=159円換算)とされており、フォーブスが推定する彼の総資産額は300万ドル(約4億8000万円)だった。
また、今回の報道は、ドナルド・トランプ大統領による重要な発表とタイミングを合わせた、予測市場における、不審で、かつ非常に収益性の高い賭けが相次ぐ中で浮上している。



