北米

2026.03.27 11:30

イラン攻撃による原油高で「米インフレ率は4.2%」に到達、OECDの最新見通し

Barry Iverson/Getty Images

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経済協力開発機構(OECD)は米国時間3月26日、現在進行中のイラン攻撃に起因する世界的なエネルギー価格の急騰により、2026年における米国の総合インフレ率が4.2%に達する可能性があると警告した。

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世界主要38カ国が加盟する国際組織のOECDは26日に中間経済見通しを発表し、イラン攻撃は「世界経済の回復力を試すものになる」と述べた。

OECDは2026年における世界の実質国内総生産(GDP)成長率予測は2.9%で据え置いた。しかし、ホルムズ海峡の封鎖によるエネルギー価格の急騰が「インフレ圧力を増大させている」としている。

2026年における米国の総合インフレ率は4.2%に達し、G20全体でも4%に達する見通しだ。これは、2025年12月の前回発表で示された米国の3%、G20の2.8%から大幅な上方修正となる。

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同報告書は、中東からのエネルギー輸入に大きく依存しているアジア諸国が最も「差し迫ったリスク」に直面すると指摘した一方で、エネルギー市場のグローバルな特性を考慮すれば、ホルムズ海峡閉鎖の影響は他国にも「急速に波及する可能性が高い」とも述べている。

また、「エネルギー価格の上昇が米国のインフレに与える影響は、輸入関税の実効税率低下による効果を相殺するだろう。特に、2025年上半期の関税引き上げ分が消費者物価にまだ一部しか転嫁されていないことを踏まえればなおさらだ」と分析した。

同報告書には、現在のインフレ予測は「エネルギー価格が緩やかに下落する」という市場の期待に基づくとあるが、「ホルムズ海峡の運行遮断が長期化したり、石油やガスの関連施設が継続的に閉鎖されたりすれば、著しく悪い結果を招く可能性がある」とも警告されている。また、原油価格が1バレルあたり135ドルまで上昇するシナリオでは、世界全体のインフレ率は今年さらに0.7ポイント、2027年には0.9ポイント上昇する可能性があるとした。

ブルームバーグは25日、原油価格が1バレルあたり200ドルに達する仮想シナリオにおける経済的影響を、トランプ政権が調査中であると報じた。この調査は「緊張時の定期的な評価の一環であり、予測ではない」とされているが、米政府があらゆる事態を想定していることを示唆している。

米国記事執筆現在、国際原油指標の北海ブレント先物は約3.3%高の1バレルあたり105.60ドルとなっている。25日には和平交渉への期待感から一時100ドルを下回ったが、その後、イラン政府が「交渉が行われている」とのトランプ政権の発言を強く否定したため、再び上昇に転じた。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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