ヘルスケア

2026.03.31 07:15

心疾患や事故リスクにも関係する睡眠時無呼吸症候群 それでも受診しない人が半数超

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睡眠中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、日中の強い眠気や疲労感などを引き起こすだけでなく、心血管疾患や事故リスクとも関係する疾患として知られている。一般社団法人いびき無呼吸改善協会が「睡眠時無呼吸症候群に関する認識や行動」について調査を実施したところ、症状を指摘されても医療機関を受診しない人が多い実態も見えてきた。

【調査概要】
調査主体: 一般社団法人 いびき無呼吸改善協会
調査期間: 2026年3月9日~2026年3月10日
調査対象: 全国の20代~60代以上の男女
調査方法: インターネットによるアンケート調査
有効回答数: 300

調査では、睡眠時無呼吸症候群の症状として認識されているものとして「睡眠中の呼吸停止」がもっとも多く、次いで「大きないびき」「寝ても疲れが取れない」「日中の強い眠気」などが挙がった。一方で、集中力の低下や睡眠中の覚醒、起床時の喉の渇きなどの症状については認知が比較的低い傾向がみられた。

また、睡眠時無呼吸症候群の原因として認識されているものでは、「肥満」がもっとも多く、飲酒習慣や疲労・ストレス、加齢などが続いた。顎の形状や仰向け寝など、身体構造や睡眠姿勢に関わる要因については認知が比較的低かった。

さらに、睡眠時無呼吸症候群を放置した場合のリスクとしては、心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの循環器疾患のほか、居眠り運転などによる事故、労働生産性の低下などが挙げられており、ほとんどの人が「SASによるリスク」を認識しているようだ。

こうしたリスクが知られている一方で、実際の行動にはギャップも見られた。調査では、「睡眠中に呼吸が止まっている」と誰かに指摘された場合の対応について尋ねたところ、「しばらく様子を見る」と回答した人が半数以上を占め、医療機関の受診にはすぐつながらないケースが多いことが明らかになった。

また、睡眠時無呼吸症候群の改善・治療法として有効だと思うものは「医療機関での治療」がトップで、僅差で「ダイエット」。他にも枕の高さ調整や、横向き寝、鼻腔拡張テープの活用などが挙げられた。

睡眠時無呼吸症候群は、日中の強い眠気や集中力低下を引き起こす可能性があり、交通事故や作業中の事故など社会的なリスクにも関係する疾患とされている。今回の調査結果は、症状やリスクへの認識が一定程度広がっている一方で、実際の受診行動には結びついていない現状を示している。症状が疑われる場合には、医療機関での検査や診断につなげることが「まさかの事態」を未然に防ぐ方策だと感じる。心当たりがある方は、ぜひ受診を検討してほしい。

プレスリリース

文=福島はるみ

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