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2026.03.25 18:00

純資産1.8兆円超がスタートライン、「世界のスポーツチームオーナー長者番付 トップ25」2026年版

LVMH会長ベルナール・アルノー(ToninT / Shutterstock.com)

13位 ジェリー・ジョーンズ

◯純資産:203億ドル(約3.2兆円。家族の資産も合算)◯前年比22%増◯チーム:ダラス・カウボーイズ◯資産源:スポーツ、エネルギー◯国籍:米国

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ダラス・カウボーイズを所有するジェリー・ジョーンズ(83)は、「人生の目標は、スーパーボウルの優勝回数が最も多いオーナーとして引退することだ」と1月のシーズン終了会見で語った。彼は、石油採掘事業で財を成し、現在は上場企業Comstock Resourcesを支配している。ジョーンズが、ニューイングランド・ペイトリオッツを6回優勝に導いたオーナーのロバート・クラフトの記録に並ぶには、あと3回の優勝が必要だが、カウボーイズは2022年以来で初めて、2年連続で負け越しとなった直後で、その実現はますます難しくなっている。それでも、カウボーイズは依然として世界で最も価値の高いスポーツチームであり、その価値は130億ドル(約2.1兆円)とされている。

14位 R・ブディ・ハルトノ/マイケル・ハルトノ

◯純資産:196億ドル(約3.1兆円)/189億ドル(約3兆円)◯前年比13%減/-12%◯チーム:コモ1907◯資産源:銀行、たばこ◯国籍:インドネシア

コモ1907を所有するブディ(85)とマイケル(86)のハルトノ兄弟は、たばこ事業で財を築いた後、Bank Central Asiaへの投資で資産を拡大し、2019年にイタリアのセリエDで低迷していた同クラブを買収した。コモはその後、3度の昇格を経て、2024年にセリエAに昇格した。昇格初年度に10位だった同クラブは、今シーズンは4位につけている。

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15位 フィリップ・アンシュッツ

◯純資産:194億ドル(約3.1兆円)◯前年比15%増◯チーム:ロサンゼルス・キングス、LAギャラクシー◯資産源:エネルギー、スポーツ、エンターテインメント◯国籍:米国

ロサンゼルス・キングスとLAギャラクシーを所有するフィリップ・アンシュッツ(86)は、MLSの創設投資家の一人であり、その歴史において重要な存在だ。MLSでは毎年、優勝チームにフィリップ・F・アンシュッツ・トロフィーが授与される。ギャラクシーは、2024年に同タイトルを獲得したものの、翌2025年は西カンファレンス15チーム中14位と大きく順位を落とした。それでもギャラクシーの評価額は10億8000万ドル(約1706億円)で、MLSで3番目に価値の高いクラブとされる。世界各地でコンサート会場やイベントを運営するAEGのオーナーであるアンシュッツは、NHLのキングスも所有している。キングスは、4年連続でプレーオフに進出したが、いずれも1回戦で敗退した。

16位 スティーブン・ロス

◯純資産:170億ドル(約2.7兆円)◯前年比8%減◯チーム:マイアミ・ドルフィンズ◯資産源:不動産◯国籍:米国

不動産開発大手Related Companies創業者のスティーブン・ロス(85)は、マイアミ・ドルフィンズを所有している。彼は、ドルフィンズやハードロック・スタジアム、F1のマイアミ・グランプリを保有する持株会社の株式1%に加え、テニス大会マイアミ・オープンの持分を約125億ドル(約2兆円)の評価額で売却する見通しだと報じられている。買い手は、中国のスマートフォン大手シャオミの副会長である林斌(リン・ビン)だとされる。今回の取引は、ロスが2024年12月にAres Managementに対し約81億ドル(約1.3兆円)の評価額で10%の持分を売却したのに続き、フォーブスが2025年ドルフィンズの評価額を75億ドル(約1.2兆円)と算定したことを踏まえた動きとなる。

17位 アンダース・ホルク・ポヴルセン

◯純資産:169億ドル(約2.7兆円)◯前年比32%増◯チーム:FCミッティラン◯資産源:ファッション小売◯国籍:デンマーク

ファッション小売企業Bestsellerを所有するアンダース・ホルク・ポヴルセン(53)は、自身の純資産を過去最高に引き上げる一方で、オーナーを務めるFCミッティランを、デンマーク・スーパーリーガの優勝争いに押し上げている。2023年に彼が過半数株主となったミッティランは、2024年にリーグ優勝を果たし、2025年はコペンハーゲンに勝ち点1差で敗れて2位となった。同クラブは今シーズンも、リーグの約3分の2を消化した時点で2位につけ、AGFを追っている。

18位 ピーター・マロック

◯純資産:161億ドル(約2.5兆円)◯前年比算定不能◯チーム:スポルティング・カンザスシティ◯資産源:資産計画◯国籍:米国

MLSのスポルティング・カンザスシティの過半数株式を、約7億ドル(約1106億円)の評価額でイリグ家から取得したピーター・マロック(56)は、2026年初めてフォーブスの世界長者番付に名を連ねた。エジプト系移民の息子である彼は、カンザスシティ郊外のオーバーランドパークを拠点とする資産計画会社Creative Planningを、この20年で巨大企業へと成長させた。彼はまた、MLBのカンザスシティ・ロイヤルズの少数株も保有している。

19位 シャヒド・カーン

◯純資産:150億ドル(約2.4兆円)◯前年比12%増◯チーム:ジャクソンビル・ジャガーズ、フラムFC◯資産源:自動車部品、スポーツ◯国籍:米国

シャヒド・カーン(75)が所有するジャクソンビル・ジャガーズは昨シーズン、彼がオーナーに就任して以降の14年間で最高の成績を記録した。新任ヘッドコーチのリアム・コーエンが率いたチームは、13勝4敗と大きく躍進したが、プレーオフ初戦ではバッファロー・ビルズに惜敗した。自動車部品メーカーFlex-N-Gateのオーナーでもあるカーンは現在、エバーバンク・スタジアムの大規模改修に14億ドル(約2212億円)を投じている。この改修により、2026年シーズンは一時的に収容人数が約2万5000席減少し、4万2507席となる見込みだ。カーンはまた、息子トニー・カーンが2019年にWWEに対抗して立ち上げたプロレス団体All Elite Wrestlingの主要出資者でもある。

20位(タイ) ロバート・クラフト

◯純資産:138億ドル(約2.2兆円)◯前年比17%増◯チーム:ニューイングランド・ペイトリオッツ、ニューイングランド・レボリューション◯資産源:製造業、スポーツ◯国籍:米国

NFL史上最も成功したオーナーであるロバート・クラフト(84)は、自身が保有するペイトリオッツをスーパーボウルで快進撃に導き、7度目の優勝に迫ったが、シアトル・シーホークスに敗れてその偉業には届かなかった。しかし、クラフトは2月にもう1つの残念な報せにも直面した。製紙と包装事業で財を築いた彼はスーパーボウルの直前、元ヘッドコーチのビル・ベリチックとともに、プロフットボールの殿堂入りを再び逃したと報じられた。

20位(タイ) ハッソ・プラットナー

◯純資産:138億ドル(約2.2兆円。家族の資産も合算)◯前年比9%減◯チーム:サンノゼ・シャークス◯資産源:ソフトウェア◯国籍:ドイツ

企業向けソフトウェア大手SAPの共同創業者ハッソ・プラットナー(82)は、サンノゼ・シャークスを保有している。ソフトウェア株全体の下落の影響を受け、SAPの株価は2025年7月以降に39%下落しており、プラットナーの資産も減少した。実際彼は、ベルナール・アルノー、R・ブディ・ハルトノ、スティーブン・ロスと並び、上位25人の中で前年より資産が減少した4人の富豪のうちの1人となった。一方で、シャークスは調子を上げており、2018-19シーズン以来となる勝ち越しシーズンに向けて進んでいる。8月に同チームはサンノゼ市とのリース契約を更新し、本拠地SAPセンターを2051年まで使用することを決めた。

22位 ジョセフ・ツァイ

◯純資産:133億ドル(約2.1兆円)◯前年比10%増◯チーム:ブルックリン・ネッツ、ニューヨーク・リバティ◯資産源:アリババ◯国籍:カナダ

ブルックリン・ネッツとニューヨーク・リバティを所有するアリババ共同創業者のジョセフ・ツァイと妻のクララ・ウー・ツァイは、5月にリバティの少数株を約4億5000万ドル(約711億円)の評価額で売却し、新たな資金を確保した。この資金は、ブルックリンのグリーンポイント地区に建設予定の8000万ドル(約126億円)規模の延べ7万5000平方フィートの練習施設の資金に充てられる見通しだ(フォーブスはリバティの評価額を4億ドル(約632億円)と算定しているが、支配権の変更が行われた場合、ツァイが所有するバークレイズ・センターとの関係が切り離される可能性があるため、株式売却時の評価額よりやや低くなっている。それでも同チームは女子プロバスケットボールリーグWNBAで最も価値の高いフランチャイズとされる)。一方、ブルックリン・ネッツは現在チームの立て直しを進めており、イースタン・カンファレンス下位にとどまっているものの、ドラフト上位指名権の獲得を狙っている。

23位 ティルマン・フェルティッタ

◯純資産:117億ドル(約1.8兆円)◯前年比4%増◯チーム:ヒューストン・ロケッツ◯資産源:エンターテインメント、スポーツ◯国籍:米国

長年の共和党献金者として知られるヒューストン・ロケッツのオーナーであるティルマン・フェルティッタ(68)は、4月に米国のイタリアおよびサンマリノ大使に上院で承認された。フェルティッタは、利益相反を避けるため、レストランやホテル、カジノを傘下に持つ持株会社Landry’sおよびFertitta EntertainmentのCEOを退任し、ロケッツの日常的な運営を息子パトリック(31)に引き継いだ。パトリックは就任後まもなく、ケビン・デュラントを獲得する大型トレードを承認した。ヒューストンはその後、デュラントの貢献もあって、ウェスタン・カンファレンス上位圏を維持している。

24位 ダン・フリードキン

◯純資産:114億ドル(約1.8兆円)◯前年比48%増◯チーム:エバートンFC、ASローマ◯資産源:トヨタ販売店◯国籍:米国

エバートンFCとASローマを所有するダン・フリードキン(61)は、プレミアリーグのクラブを取得する米国のビリオネアの流れに加わり、2024年12月には約5億ドル(約790億円)でエバートンを買収した。この取引は、2020年にイタリアのセリエAで安定して上位に位置するローマを買収したことに続くものだ。フリードキンは、テキサス州を中心に約150のトヨタ販売店を展開し、自動車販売で巨額の資産を築いた。

25位 アーサー・ブランク

◯純資産:111億ドル(約1.8兆円)◯前年比23%増◯チーム:アトランタ・ファルコンズ、アトランタ・ユナイテッド◯資産源:ホーム・デポ◯国籍:米国

アトランタ・ファルコンズのオーナーであるアーサー・ブランク(83)は、チームが8シーズン連続で負け越したことを受け、1月にヘッドコーチとゼネラルマネージャーを解任し、新設した「フットボール部門プレジデント」にフランチャイズの象徴的存在であるマット・ライアンを据えた。一方、ホーム・デポ共同創業者であるブランクが手がけるサッカー事業は勢いを見せている。彼が所有するアトランタ・ユナイテッドは、MLSで評価額が10億ドル(約1580億円)を超える5クラブの1つになっており、同クラブの本拠地であるメルセデス・ベンツ・スタジアム(AMBグループが運営)では、2026年夏のワールドカップで8試合の開催が予定されている。ブランクはまた、2025年11月にNWSLの新規参入権をリーグ史上最高額の約1億6500万ドル(約261億円)で取得した。このチームは2028年にアトランタでプレーを開始する予定だ。

集計方法

フォーブスがまとめた世界25人のスポーツチームオーナー長者番付には、MLB、MLS、NBA、NFL、NHL、NWSL、WNBAといった北米主要リーグのチームを支配するオーナーが含まれる。また、欧州の主要5大男子サッカーリーグ(イングランドのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガ、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグ・アン)に加え、女子のウィメンズ・スーパーリーグも対象としている。アルゼンチンのリーガ・プロフェッショナル、ベルギーのプロリーグ、ブラジルのセリエA、デンマークのスーパーリーガ、メキシコのリーガMX、オランダのエールディビジ、ポルトガルのプリメイラ・リーガといった各国の1部リーグも含まれる。加えて、フォーミュラ1、インディカー、NASCARカップシリーズなどのモータースポーツや、クリケットのインディアン・プレミアリーグの主要オーナーも対象とした。

持株会社を通じてチームを支配しているオーナーは対象に含めたが、リライアンス・インダストリーズを通じてインディアン・プレミアリーグのムンバイ・インディアンズを保有するムケシュ・アンバニのように、多数の株主を抱えるコングロマリットの一部として出資している場合は除外した。また、少数株主も原則として対象外とし、別のチームで支配的持分を保有している場合のみ例外的に含めた。

ベルナール・アルノー、ロブ・ウォルトン、ミリアム・アデルソン、フランソワ・ピノー、ジェリー・ジョーンズ、ハッソ・プラットナーの6人については、家族の資産も含めて算定した。「世界のスポーツチームオーナー長者番付 トップ25」の総資産9030億ドル(約142.7兆円)にはR・ブディ・ハルトノの資産は含まれるが、彼とともにコモ1907を共同所有する弟のマイケル・ハルトノの資産は含まれていない。

forbes.com 原文

翻訳=上田裕資

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