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2026.03.31 16:00

欲求に従い、道を拓け——「次代」はそこから始まる 

俳優として約20年のキャリアを持ちながら、映画製作会社「SIGNAL181」を立ち上げ、世界に挑戦する賀来賢人。

社会課題解決を軸として事業領域を国内外に拡大し続けるレバレジーズ代表取締役・岩槻知秀。

異なるアプローチでグローバルに道を切り拓くふたりが、「人生は一度きり」という共通の信念のもと、次の時代を自ら創るために必要な戦略と覚悟を語り合った。


受け身を捨てた日――俳優からプロデューサーへ

――賀来さんは俳優としてのキャリアを築きながら、製作会社「SIGNAL181」を設立し、プロデューサーとしても活動されています。その転機について改めて教えてください。

賀来賢人(以下、賀来):俳優の仕事を始めて約20年になりますが、経験を重ねるほどに、この仕事が極めて“受け身”であることにどこか閉塞感を覚えていたんです。自分で何かを生み出すというよりも、いただいた役に応えるパズルのピースのひとつでしかない。お話をいただかなければ何も始まらないという状況に、ずっとモヤモヤしていました。

そこにコロナ禍がやってきて、一度すべての仕事が止まった。そのとき「それなら自分でつくりたいものを、自分たちの手でつくってしまえばいい」と直感的に思ったんです。半ば勢いでの提案でしたが、Netflixがそれを受け入れてくれた。「自分たちでもつくれるんだ」という確かな実感を得られたことが、僕にとって何より大きな転機となりました。そして、2026年に手がけた初の長編映画「Never After Dark」では資金も自分の持ち出しで進め、企画立案からキャスティング、撮影、仕上げ、宣伝まですべてのプロセスを完遂したことで、また視野が変わったと感じています。

岩槻知秀(以下、岩槻):映画産業は非常に巨大ですから、発想から実現までには相当なハードルがあったのではないですか。

賀来:日本のエンタテインメント業界には「俳優は演じる者、監督は撮る者」という分業システムが根強く、俳優が企画を立てる文化はまだ浸透していませんでした。でも、コロナの混乱のなかで失うものもなかったからこそ、迷わず飛び込めた。

最近はプロデュースを志す俳優も増えていて、多様なクリエイターが作品を主導するようになれば、業界全体にとっても大きな希望になると感じています。ただ、正直なところ最初から「業界に一石を投じよう」といった大それた課題意識があったわけではありません。シンプルに自分の欲求に従い、興味を引かれたものを追いかけていたら、海外のエージェントやマネジメントも共鳴してくれ、気づけばここまで来たという感覚ですね。

賀来賢人(かく・けんと)◎1989年生まれ、東京都出身。2007年に俳優デビューし、 ドラマ 『今日から俺は!!』や 『TOKYO MER』 など数々のヒット作に出演。22年に独立。Netflixシリーズ 『忍びの家 House of Ninjas』 では主演に 加え、原案・共同プロデューサーを務めるなど、表現者として多角的に活動を広げている
賀来賢人(かく・けんと)◎1989年生まれ、東京都出身。2007年に俳優デビューし、ドラマ『今日から俺は!!』や『TOKYO MER』など数々のヒット作に出演。22年に独立。Netflixシリーズ『忍びの家 House of Ninjas』では主演に加え、原案・共同プロデューサーを務めるなど、表現者として多角的に活動を広げている。

データで読む、直感で決める“ものづくり”の起点

賀来:僕が携わる「映像作品」も、岩槻さんの「事業」も、ゼロから形にする”ものづくり”という点では通じているように思います。岩槻さんは、どのような思想で価値を生み出しているのでしょうか。

岩槻:私たちのベースにあるのは、統計を用いた緻密な需要予測です。目先で稼ぐのであればトレンドに乗った事業でもよいのかもしれません。ですが、創業してはじめて正社員を雇用した際、その人の人生を定年まで背負う覚悟のなかで、数十年先まで見通して事業を設計しないのは不誠実だと思ったんです。

そこで着目したのが人口統計データでした。社会は人口動態に相関して確実に変化します。そこから生じる「歪み」を解消するためにビジネスを組み立てる。その大局的な視点は創業以来変わりません。

ただ、賀来さんと同様、最初から完成された志があったわけではなく、走り続けるなかで徐々に視座が高まり、いつしか「自分がやらなければ誰がやる」という使命感へ昇華されていった。

人口減少が避けられない以上、外貨を稼ぐ力がなければ国内市場と共に先細りするのは明白です。だからこそ、今後はさらにダイナミックな海外展開を推進するつもりです。一方で、賀来さんのようなアートの世界は、数年後のヒットを予測しづらい。そこを突破する感性は素晴らしいと感じます。

賀来:確かに映画は、時代の流れや運の要素が非常に大きいですね。グローバルに展開するならなおさらです。映画会社のプロでさえ「なぜこの作品が当たったのか」を説明できないことはざらにあります。だからこそ、僕の場合は「自分が見たいかどうか」をすべての出発点にしてきました。共同設立者のデイブ・ボイルとふたりとも「これいいよね」と思えたらつくる。どちらかが乗り気でなければやめる。シンプルなルールですが、言語や文化が違っても共感できるテーマがあるかどうかは、徹底して見極めています。

岩槻:領域こそ違えど「普遍的な感情」を掴み、それをどうポジティブに揺さぶっていくか。それをいかに丁寧に設計できるかが共通の鍵になるのかもしれないですね。

賀来:面白いのは、日本映画がいますごく好調なことなんです。ドメスティックな作品に特化してきたことが逆に功を奏し、配信の影響で映画館離れが進む世界の潮流から、いい意味で独自のポジションを保っている。しかも日本の文化や時代劇は、海外から見れば想像もつかない鮮烈な面白さがあるんです。国内で収益を確保しつつ、世界にも届く強度をもつ。これは日本にしかできない戦い方だと思っています。

一方で、お客様の感想は一人ひとり違うので、あざとく「当てに行く」ことはできません。売れそうな要素を並べただけでは、心には届かないんです。大切にしているのは、どんなジャンルでもエンタテインメント性を失わず、自己満足や押しつけに陥らないこと。その両立をいつも意識しています。

岩槻:そこは私たちの事業設計の思想とも強く共鳴します。常に新たな事業創造のタネを考え、思いついたらすぐ試し、失敗したら手法を変えて再挑戦する。その繰り返しの起点にあるのは、いつも「何をやったらお客様に喜ばれるだろうか」「社会をよりよく変えられるだろうか」という、利他の問いです。

「安心」の殻を破れるか、日本の構造的課題

――それぞれの領域での挑戦が順調な一方で、その土壌となる日本の市場環境において、構造的な問題を感じることはありますか。

賀来:エンタテインメントの場合、日本のマーケットは極めて「安心」を求める傾向にあります。有名な原作があるか、この俳優が出れば数字が取れるか、という前提がないと企画すら通らない。

さらに「製作委員会方式」という何十社もの出資社が内容に口を出せる構造では、思い切った尖った作品が生まれにくい。ヒットしても利益は各社に分散するので、みんなが大きく負けない代わりに、大きく賭けることもできない。

オリジナル作品への投資が集まらなければ新しい才能は育たず、優秀なストーリーテラーはアニメや漫画の世界へ流れてしまう。だからこそ僕は、まず「面白い作品を生み出せる集団」であることを自ら証明し、人と資金が集まる起点になりたいと考え、製作会社を立ち上げた、という背景があります。

岩槻:事業の世界では、株主至上主義という構造が時にブレーキとなります。新規事業には、短期的に赤字を掘ってでも立ち上げる決断が必要ですが、どうしても短期利益を求める力学が働き、既存事業のグロースを優先するという比較的「安心」な選択を優先せざるを得なくなる。レバレジーズがあえて上場せず独立資本経営を貫いているのも、社会に対して本質的な意思決定を続けるためです。

賀来:ステークホルダーが増えるなかで、いかに自律的な決断を貫くか。これは私たちが向き合い続けるべき共通のテーマになりそうですね。

7割のデータと3割の「胆力」

――AIの急速な進化をはじめ、ビジネスにもクリエイティブにも大きな変化の波が押し寄せています。そうした不確実な環境のなかで、おふたりは最後の判断をどう下されていますか。

岩槻:生産年齢人口が減りゆくなかでAIの活用は不可欠です。ただ同時に、AIに命令を出す側の「人間の価値」はこれから跳ね上がるでしょう。中間工程が置き換わる一方で、最終的なジャッジを下す力がより厳しく問われる。

僕の場合、データで予測できるのは7割程度。残りの3割は経験からくる判断軸と、「失敗するかもしれないが、ここに張る」という胆力で決めています。この胆力は、トライアンドエラーの現場でしか磨かれません。失敗も少なくないんですけど、打率が上がればいいかなと割り切っています。

賀来:映画製作でもAIを脚本のたたき台に使う事例が増えていますが、人の心を動かすかどうかの最終判断は、自分の感性でしかできない。だからこそ経験と直感がものを言うし、そこで重要になるのは、失敗したときに「誰が責任を取るか」ということ。

自分で決断し、自分で責任を取る覚悟がある人は、失敗を即座に次の糧にできる。誰かに判断を委ねてしまうと、その学びの回路が働かなくなってしまうのではないかと。

岩槻:僕も基本的に判断の力は経験からしか来ないと思います。知識と経験の積み重ねがあって、ある程度大きな判断ができるようになる。そこに胆力が加わってはじめて、データでは見えなかった3割の世界で勝負ができるようになるのでしょうね。

――その「覚悟」が定まった瞬間はありましたか。

賀来:俳優として仕事をもらえるまで十数年もくすぶっていて、なんでこんなにうまくいかないんだと自暴自棄になった時期がありました。

でもいま振り返ると「覚悟」という本気度が全然足りなかったんだと感じます。「すべての結果は自分から生まれ、自分に返ってくる」というスイッチが入った瞬間から、ようやく仕事が動き出しました。

岩槻:スイッチが入り、サイクルが回り始める瞬間は確かにありますよね。僕も創業初期に必死に動くなかで、自ら運を手繰り寄せた感覚がありました。失敗も丸ごと受け止める、ポジティブな意志が結果を引き寄せる。自分のメンタルをどう保つかは、経営においても極めて重要です。

岩槻知秀(いわつき・ともひで)◎1980年生まれ、大阪府出身。早稲田大学在学中からIT企業でエンジニアとし て経験を積み、卒業と同時に2005年レバレジーズを設立。IT、医療/ヘルスケア、M&Aなどの領域で多角的に事業を 展開し、創業20年で年間売上1,400億円超の企業へ成長させた。24年より新経済連盟の幹事も務める。
岩槻知秀(いわつき・ともひで)◎1980年生まれ、大阪府出身。早稲田大学在学中からIT企業でエンジニアとして経験を積み、卒業と同時に2005年レバレジーズを設立。IT、医療/ヘルスケア、M&Aなどの領域で多角的に事業を展開し、創業20年で年間売上1,400億円超の企業へ成長させた。24年より新経済連盟の幹事も務める。

感情に貢献する仕事をつくる

――覚悟を持って挑戦し続けた先に、どんな価値を届けたいと考えていますか。

岩槻:お客様はもちろん、社員やその家族も含め、自分に間接的にでもかかわってくれたすべての人を幸せに近づけたい。レバレジーズの経営理念は「関係者全員の幸福の追求」です。原体験は、学生時代に目にした人が心身を病んでいく過酷な労働環境にあります。

人生の質は「理屈」ではなく「感情」に左右される。だからこそ、人の感情に貢献する組織でありたい。短期的に売り上げを伸ばす手段はいくらでもあるかもしれませんが、お客様を裏切ったら購買は二度と起きない、利他的な器でなくなった時点で、会社は存在意義を失うと思っています。

賀来:僕もプロデュースを経験し映画製作の全工程を知ったことで、裏方のスタッフへのリスペクトが格段に強くなりました。いち俳優として現場に入る際の責任の感じ方も、以前とはまったく別物になったと思います。

チームの全員が共通の意識をもって、かつヘルシーに、作品に向き合えるかどうか、それが結局、お客様に届くものの質を左右するのだと思います。

「人生は一度きり」だからこそ、走り続ける

――最後に、これから社会に出ていく若い世代に向け、「挑戦し続ける意味とは何なのか」おふたりの視点からメッセージをください。

岩槻:人生は一度きりなので、より壮大な目的のために使いたい。死ぬ前に「これだけは社会を変えられたよ」と胸を張れたら幸せだなと思うんです。

その過程で一人でも多くの人に「僕自身に、そしてレバレジーズに出会えてよかった」と思ってもらえたら、それ以上の喜びはありません。ずっと現状維持なんて、つまらないじゃないですか。

賀来:「人生は一度きり」は僕も一番好きな言葉です。単純にワクワクしていたいし、緊張で吐きそうになっても、そのスリルのなかにこそ生きている実感がある。

慣れて停滞するくらいなら、死ぬ思いをしてでも自分に刺激を入れ続けたい。どんな分野でも同じだと思いますが、本気でやると決めた瞬間から景色は変わるんです。

岩槻:その気持ちはすごくわかります。自分も性格的に泳ぎ続けるマグロみたいなもので、止まれないんですよね。挑戦するといいことばかりじゃなくて嫌なこともあるんですけど、それでもやらずにはいられない。

賀来:シンプルにものづくりの過程に夢中になれているから、挑戦を続けているだけなんだと思うんです。その純粋な熱量が結局、周りの人にもつながっていくと信じています。

僕にとって「次代を、創る。」とは、誰かに用意された道を歩くのではなく、自分の欲求を信じて一歩を踏み出すこと。自分が生きているうちに、日本のものづくりが世界中の人に届く大きな力をもつようになったら、それが僕たちにとっての最高の景色ですね。

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