トランプ大統領は18日、自ら創設したSNSのトゥルースソーシャルで、米国がイランを「たたきのめす」と宣言した。さらに、現在封鎖状態にあるホルムズ海峡が再開された場合、米国は同海峡の軍事的保護を拒否し、同海峡を利用する他国に安全確保を強制すると投稿。「そうすれば、反応の鈍い『同盟国』の一部が直ちに動き出すことになるだろう」と述べた。これに先立ち、欧州やアジアの同盟国は、ホルムズ海峡を航行する船舶の保護に向けた軍事連合への参加に消極的な姿勢を見せていた。トランプ大統領は先に、同海峡の安全確保に向け各国の支援を求めていたが、16日には米国は「誰の助けも必要としない」と主張を一転させていた。
NATOのマルク・ルッテ事務総長は当初、米イスラエルによるイランへの空爆を称賛し、独ARDテレビに対し、「米国がイスラエルと協力して行っていることは極めて重要だ。なぜなら、これによりイランが核や弾道ミサイルを開発する能力が弱まるからだ」と述べていた。他方で、同事務総長は「NATOがこの事態に巻き込まれたり、その一翼を担ったりする計画は一切ない。米国とイスラエルの行動に対し、個々の同盟国が可能な範囲の支援をするだけだ」と説明した。
NATO加盟国の多くは、ホルムズ海峡の再開に向けた支援を求めるトランプ大統領の要求を強く批判しており、米イスラエルによるイランへの攻撃を非難する国もある。トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領、イタリアのジョルジャ・メローニ首相、スペインのペドロ・サンチェス首相らは、米国の攻撃は国際法に違反していると指摘している。ホルムズ海峡を巡るトランプ大統領の支援要請を拒否したドイツのフリードリヒ・メルツ首相は先週、ベルギーの首都ブリュッセルで開催された欧州連合(EU)首脳会議で、「NATOは防衛同盟であり、介入主義的な同盟ではない」と強調した。ルクセンブルクのグザビエ・ベッテル首相は、トランプ大統領の要求を「脅迫」に等しいと断じ、英国のキア・スターマー首相は記者会見で、自国は「戦争に巻き込まれることはない」と明言した。
NATO加盟国の多くは、米国のイラン攻撃に対して賛否両論の反応を示している。デンマーク、フィンランド、エストニアなど一部の国々は、米イスラエルによるイランへの攻撃に対して賛成も反対も表明していないが、ホルムズ海峡の安全確保に向け、NATOが米国を支援することには前向きな姿勢を示している。デンマークのラース・ロッケ・ラスムセン外相は先週、ブリュッセルでEU首脳らに「たとえ現状が気に入らなくても、欧州が何らかの形で貢献できるかどうかについては、事態の沈静化を見据えつつ、柔軟な姿勢を保つのが賢明だと考える」と語った。フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領も米ブルームバーグ通信に対し、「われわれは米大統領の発言をすべて真剣に受け止めなければならない」とした上で、「米国を支援する能力と意志を持つ国々はそうするだろうし、そうすべきだ」と述べた。
ルクセンブルクやアイスランドをはじめとする各国は、イランが核兵器を保有することは許されないと表明し、同国の政権を非難するとともに事態の沈静化を求めたが、米イスラエルによる軍事作戦を支持するまでには至らなかった。ルクセンブルク政府は、「イランは国際的な平和と安全を脅かすあらゆる活動、とりわけ核開発計画を中止しなければならない。同国の核兵器保有を阻止するためのあらゆる外交努力を支持する」との声明を出した。
英国、ルーマニア、イタリア、フランス、ポルトガルなどのNATO加盟国は、イランへの軍事作戦のために自国の基地を使用することを米軍に許可している。モンテネグロや北マケドニアを含む一部のNATO加盟国は、イランによる中東の近隣諸国への報復攻撃を非難している。


