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2026.03.22 11:00

石油と金、教科書的な有事相場とは違う環境で生き残る「観察して勝つ」投資法

Shutterstock.com

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ここ数週間は、控えめに言っても興味深い、しかし決して良い意味ではない動きが続いている。

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戦争の緊張感が高まり、原油価格は動いているものの決定打に欠け、金はもっと強くあるべき局面でふらついている。その裏で、ビットコインが静かに、かつ極めて重要な動きを見せている。お世辞にも、先行きが明瞭だとは言えない。むしろその逆で、混乱し、分断され、不安定な状況だ。

これが重要なのは、先行きが明瞭であればトレンドに従えるが、そうでなければ思考法そのものを変えなければならないからだ。

私は保有していた金関連の株式を売却した。

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それは、金の強気相場が突然終わったと思ったからでも、これ以上上がらないと思ったからでもない。理由はもっと単純だ。そのトレードが成熟したと感じたからだ。上昇局面のおいしい部分は、すでに終わったように見えた。

「正しいこと」と「優位性を持つこと」は別物だ。長期的な金の先行きについて正しく予測できていたとしても、今日のそのトレードであなたが優位性を持っているとは限らない。私が感じたのは、まさにその感覚だった。

だから、一歩退くことにした。

もちろん、こうした状況下では原油は有望だが、北海ブレント先物は200ドルに達しておらず、WTI先物も100ドルを突き抜けるような急騰を見せているわけではない。関連株のパフォーマンスは良好で、特にエネルギー大手のエクイノールのように、北海油田への露出があり中東リスクとは無縁な銘柄に絞り込んだ投資家にとっては、非常に良い機会となった。

私は劇的にキャッシュポジションを増やしたわけでも、巨大な別のポジションを作ったわけでもない。ただ、より「有用な状態」に移行しただけだ。単に自分の選択肢を増やしたのだ。つまり、無理に動かされることなく、観察できる能力を確保したのである。

これは受動的な状態ではない。実際には極めて能動的な姿勢だ。なぜなら、「何が起こるべきか」を予測するのをやめたとき、初めて「実際に何が起こっているか」が見え始めるからである。

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翻訳=江津拓哉

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