健康

2026.03.19 18:30

CBN規制で何が変わるのか──患者救済を残しつつ問われる業界責任

TaylerDerden - stock.adobe.com

CBNがどうしても必要な患者の方は、許可制で使用可能に

数年前、THCVという天然成分が、精神作用を有する合成カンナビノイドの指定を受け、包括規制によって化学式が似ていることから規制されました。規制が決まってから、日本臨床カンナビノイド学会や公明党・秋野先生の働きかけによって、医師の診断などがあればTHCVが特例的に指定薬物指定後も使えるスキームができました。

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今回のCBNも、基本的にはこのスキームに沿った形となっています。

(1)どうしても他の治療法がなく、CBNを使わざるを得ないという医師による診断書
(2)それを受けて、日本臨床カンナビノイド学会による、その診断書を了承・補完するような意見書
(3)厚労省がそれらの書類を受けて許可

以上の場合に限り、CBNは指定薬物追加後も、その患者さんについては使えるようになります
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ちなみに、今回のCBN規制は、前回の記事でも私が言及していたパブリックコメントの主旨とおおむね合致します。

私の姿勢としては、規制やむなし、患者救済の道が残って良かった、という立場です。

パブコメでの私案(要旨)
 1.施行は最低1か月の猶予を設定(新規販売・セール停止、回収・廃棄ガイド明示)
 >公布から施行まで3か月あり、十分だと言えます。
2.標準分析法・LOQ・判定フローの統一(THC下限値の考え方と整合)
 >後述しますが、厚労省として一定の見解は出るものと見込んでいます。
3.医師管理下の限定使用・研究枠の明確化(申請様式・審査目安の提示)
 >まさにここが通ったのが大きいです。
https://forbesjapan.com/articles/detail/84188/

CBD製品中に含まれるCBNについての見解

弊社ではCBNは取り扱ってきたことがないので、正直今回の規制は隣の芝のことなのですが、唯一気がかりだったことは、パブリックコメントでも書いた、CBD製品中の残留限度値以内のTHCがCBNに変性した時のリスクについてでした。

CBNはTHCから主に変化します。THCについては、すでに薬物として指定されていますが、CBD製品にも微量THCが存在することから、残留限度値という形で規制されています。これは厳格な検査によって限度値内かどうかを見極めるわけですが、CBNについて施行までにそれらの数値や考え方が示されなければ、法的な解釈によっては極微量であったとしても、それは認められないという議論になりかねません。

現時点においては、THCの残留限度値以内であれば、それが直ちに恣意的なCBN混入と評価されるものではない、という見方が実務上は有力だと思われます。しかし、前回の記事にも書いた通り、検出されたと発表されるだけでレピュテーションリスクであると判断されるのが今の時代です。この記事では、むしろ刑事罰や行政罰がない中で発表だけされたとしても、粛々と回収して再発防止に努め、事業は継続できるような状況が好ましいと書きました。

とはいえ、そのリスクが現在の新規参入を拒んでいる以上、何らかの指針を厚生労働省には明文化して出してほしいです。

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文=柴田耕佑

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