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2026.03.19 08:30

イラン、自国と「友好国」の船舶のホルムズ海峡通過を許可

ホルムズ海峡を通過し、インドのムンバイ港への入港に成功したリベリア船籍の原油タンカー。2026年3月11日撮影(Raju Shinde/Hindustan Times via Getty Images)

ホルムズ海峡を通過し、インドのムンバイ港への入港に成功したリベリア船籍の原油タンカー。2026年3月11日撮影(Raju Shinde/Hindustan Times via Getty Images)

イランはホルムズ海峡を通じて従来の水準に近い量の原油を輸出し続けており、「友好国」に関連する少数の商船に対しても、同海峡の通過を許可しているようだ。それ以外の国の船舶に対しては、同海峡の航行は事実上禁止されている。

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米ブルームバーグ通信は、ベルギーの調査会社ケプラーのデータを基に、今月1日以降にペルシャ湾を通過した2720万バレルの原油のうち、イラン産原油が4分の3近くを占めていたと伝えた。これは、イランがホルムズ海峡を通じて現在も日量約120万バレルの原油を輸送していることを意味する。米イスラエル軍の攻撃が開始される以前、同国は日量150万バレルの原油を同海峡経由で輸送していたことから、減少幅はわずかであることが見て取れる。これに対し、米イスラエル軍の攻撃以前は同海峡を通じて日量1400万バレルの原油を輸送していた他の国々は、過去3週間で従来の水準のわずか3%、日量平均40万バレルしか出荷できていない。

米AP通信が海運情報企業ロイズ・リスト・インテリジェンスのデータを基に報じたところによると、1~15日までの間に少なくとも89隻の船舶がホルムズ海峡を通過し、うち16隻が原油タンカーだった。米イスラエル軍が攻撃を仕掛ける前は、1日当たり100~135隻が同海峡を通過していたことを鑑みると大幅な減少だ。

イランがホルムズ海峡経由の船舶の航行をほぼ完全に禁止している一方で、専門家はここ数日、少数の非イラン船籍の船舶に対して通行が許可されていることを確認している。海運情報企業ウインドワードによると、ホルムズ海峡を通過する一部の船舶は、イランの領海を通る、やや長い航路を利用している。同社の報告書によると、この航路を利用する船舶のほぼ全てが、イランの主要な商業港であるイマーム・ホメイニ港に寄港している。アナリストのミシェル・ウィーゼ・ボックマンはX(旧ツイッター)に、これはイランが「友好国に対する許可制の通過」を認める最初の兆候の1つだと投稿した。先述のロイズの分析によると、現在ホルムズ海峡を通過している船舶の多くは、西側の制裁を回避する、いわゆる「影の船団」に属しているという。

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イランのアッバス・アラグチ外相は先週末、米ニュース専門局MSナウの取材で、ホルムズ海峡の封鎖について質問を受けた際にこう答えた。「ホルムズ海峡は開かれている。敵国のタンカーや船舶、すなわちわれわれを攻撃している国やその同盟国に属する船舶に対してのみ、封鎖されている。他の国々の船舶は自由に航行することができる。多くの船舶は、安全上の懸念から同海峡を航行しない選択をしているようだが、それはわれわれとは何の関係もない。封鎖されているのは米国やイスラエルの船舶やタンカーだけであり、それ以外の船舶に対して同海峡は封鎖されていないと言って良いだろう」

米国のスコット・ベッセント財務長官は16日、米CNBCの取材で次のように述べた。「イランの船舶は運航されており、われわれは世界の他の地域への供給のためにこれを容認している。イラン側が自然な形で海峡を開放するだろうと考えており、今のところはそれで問題ない。世界中に石油が十分に行き渡ることが望ましい」

複数の報道によると、米国と英国の当局者は、イランがホルムズ海峡に機雷を敷設している可能性があるとみている。イランが実際に機雷を敷設したかどうかは不明だが、同国はペルシャ湾を航行する船舶や、近隣の中東諸国の石油施設を標的とした空爆を実施している。米中央軍は17日、「ホルムズ海峡近くのイラン沿岸にあるミサイル基地に対し、2000キロ級の深部貫通型弾薬を複数発投下した」と発表。これらの拠点に保管されている対艦ミサイルが「同海峡を通る国際航路に脅威をもたらしている」ためだと説明した。

forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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