資産運用

2026.03.28 08:30

化ける「お宝銘柄」の発掘術 上場3900社を20社に凝縮

関口智信|アセットマネジメントOne ファンドマネジャー

三菱重工業への投資は企業価値向上を鮮やかに的中させた好事例だ。政府による防衛予算増額という構造的変化を背景に中長期の業績向上の確信度を高めた。欧米の防衛・重電大手とのPER比較や、想定株価水準との乖離度合いを緻密に精査。24年3月の投資開始時に20倍程度だったPERが60倍超へと至るバリュエーションの劇的変化を先読みした格好となった。

advertisement

「現在はPER水準が欧米の競合に追いつき、いったんウェイトを落とした。しかし、防衛装備移転の『5類型』撤廃による海外ビジネス拡大は、いまだ株価に織り込まれておらず、今後も高い期待をもっている」

組入上位のフジクラも、継続的な調査と変化の察知が結実したケースだ。同社がもつAIデータセンター向け光部品の圧倒的な技術力を高く評価し、以前からリサーチ対象だった。23年12月期決算で米国向けの需要増が顕著になり、当初想定の回復シナリオを上回る兆しを読み取った。投資予定を前倒しし、24年2月の決算発表直後に買い入れるというスピード感ある決断を下した。当時10倍程度だったPERが40倍程度の水準に上昇するなど、ファンドを牽引する銘柄に躍り出ている。

機械的なリバランスを徹底

厳選投資のマイナス面は、市場のボラティリティ(変動率)が高まると保有銘柄がその影響をダイレクトに受けやすい点にある。しかし、「企業の業績をベースに変動を分散させている」ことでマクロの波にのみ込まれない独自の防波堤を築いているという。(続きは3月25日発売「Forbes JAPAN 2026年5月号」でご覧ください。)

advertisement

せきぐち・とものぶ◎1998年に新和光投信委託(現アセットマネジメントOne)に入社。日本株のアナリスト業務等を経て、2005年から日本株ファンドマネジャー。大型株から小型株まで幅広い企業に投資を行っている。

文=倉田憲多 写真=ヤン・ブース

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事