ガブリエル・シデールはFlorida Wellness Companyの社長。リーダーが戦略を整合させ、変化を乗り越え、レジリエントな組織を築くことを支援している。
レジリエンス(回復力)はしばしば性格特性だと捉えられる。持っているか、持っていないかという固定的な特性だという見方だ。しかし必ずしもそうではない。朗報は、レジリエンスは育てることができるという点にある。
さまざまな方面からの課題が増すビジネス環境において、レジリエンスは、形づくられ、共有され、持続される「意味」を通じて推進されなければならない。
レジリエンスを築くことは、人々が不確実性をどう理解するかに根ざしたリーダーシップの実践である。
まず理解することに徹する
スティーブン・コヴィーは「まず理解することに徹する」という言葉を広めたことで有名だ。これは、明確な理解がなければ私たちの思い込みは誤りうる、という重要な前提に基づく哲学である。
従業員は、何が起きているのか、そしてそれがなぜ重要なのかの両方を理解する必要がある。その明確さがなければ、従業員がリーダーの望む方向に動く可能性は低い。
過去の経験は、私たちが周囲の世界をどう見て、何に気づき、何を恐れ、出来事をどう解釈するかを決定づける。いわば「心の目」、つまり内面の精神的なキャンバスが、注意を向ける対象をふるいにかけ、脅威か可能性のどちらかを増幅し、私たちが実現すると見込む未来を静かに描き出していく。
逆境が襲うと、そのキャンバスは狭くなる。人はリスク、損失、そして自分が晒される危険に固着する。リーダーが巧みに介入すれば、枠は広がる。痛みから目的へ、麻痺から可能性へと、注意を向け直すのである。
ポジティブなストーリーテリングの力
チームがプレッシャーの下で瓦解するのは、メンバーに才能やコミットメントが欠けているからではない。共有された物語がないから崩れるのだ。物事が圧倒的になったとき、共有された物語がなければ、人は道を見失う。不安が募り、エネルギーが枯渇する。リーダーシップへの信頼も損なわれていく。
レジリエンスとは、意味を回復することにある。その回復は、捉え直しによって起こり得る。
リーダーが何が起きているのかを枠づけ、その物語を伝えなければ、従業員は空白を自分で埋めるしかない。そして実際に埋める。しかし埋められるのは、断片的で恐れに基づく物語になりがちだ。
リーダーは、人々が撤退するのか、従うのか、創造的に前進するのかを決めるために使う、見えない羅針盤である「方向づけ」を形づくる。その過程で、チームの精神的キャンバスを描き直す。破局的なイメージを首尾一貫したものに置き換え、恐れに基づく脚本を未来志向のストーリーラインへと差し替えるのである。
「セキュア・ベース」を提供する
セキュア・ベースを持つことは、私生活でもビジネスでも重要である。セキュア・ベースとは、心理的安全性と方向性を与える人、目的、あるいは制度のことだ。前進の道筋が見えにくい不確実な時期には、とりわけ重要になる。
子どもの頃、祖父は私にとって最も古いセキュア・ベースの記憶だった。困難に直面すると、祖父の存在が真っ先に思い浮かんだ。祖父は、逆境を混乱としてではなく、意味を見いだす可能性として捉えることを教えてくれた。
リーダーとして、私は他者にとってのセキュア・ベースになってきた。人々が注目しているのは私の意思決定だけではない。私の口調、言葉遣い、そして存在感や「いつでも頼れる状態」によって私が発するシグナルを解釈しているのだと理解するようになった。
自分たちが経験していることをより大きな文脈の中で解釈できるよう助けることは、人々が仕事や周囲で起きていることを理解するうえで役立つ。セキュア・ベースは危険を消し去るわけではない。緩衝材となるのだ。人々が再び探索し、試し、前提を問い直し、勇気をもって市場へ再参入するだけの余地を与える。
レジリエントな組織では、セキュア・ベースは偶然に生まれない。一貫した存在、率直な枠づけ、そしてプレッシャーが高まるときにも情緒的に向き合い続けるリーダーによって育まれる。
このプロセスにおいて、リーダーはチームが困難を理解できるよう支える重要な役割を担う。困難に名前を与え、文脈に置き、枠づけるのを助けるのだ。その結果、物語の枠づけが当たり前になり、人々は主体性を取り戻す。
有能なリーダーは、後退を孤立した失敗としてではなく、より大きな物語の一部として枠づける。失敗というフェンスを急いで乗り越えようとはしない。代わりに、自分自身にもチームにも、振り返りのための空間と時間を許す。
レジリエンスを築くための「リボンド」
混乱と再生の間に横たわるのは、多くの場合、失われた戦略、失敗したローンチ、去っていった同僚、あるいは消えた確実性への感覚に対する悲嘆である。リーダーがその感情的な「中間地帯」を無視すれば、チームは立ち往生し、冷笑的で防衛的になり、リスク回避に傾く。リーダーがそれに名前を与え、正常な反応として位置づけ、回復への焦りを抑えれば、リボンド(再び結び直すこと)が可能になる。
チームの結束はレジリエンスを高める。チームが後退に向き合い、それを克服しようとする過程で、メンバー同士だけでなく、目標やルーティンに対しても愛着が形成される。混乱はその結びつきを断ち切り、ストレスと苛立ちを生むことがある。
リーダーが逆境を急いで乗り越えさせようとすると、チームが逆境に辛抱強く向き合い、リボンドする機会を奪ってしまう。結束とリボンドを繰り返すサイクルこそが、強いチームをつくる。
レジリエンスは急いで手に入れられない。勢いが戻る前に、意味が再構築されなければならない。古い見方を手放して初めて、新しい見方のための余地が生まれる。そうして初めてチームはリボンドし、その過程で、より緊密なつながり、より明確な優先順位、より適応的な働き方を形づくっていく。
これを理解するリーダーは、混乱を最小化すべきものとして扱うのをやめ、解釈すべきものとして扱い始める。
私が見てきた中で最もレジリエントな組織は、資源が最も豊富な組織でも、逆境が最も少ない組織でもない。レジリエントなチームは逆境に直面する。しかしそれは、リーダーが現実を率直に、かつ未来志向で枠づけてきた文化の中で起きている。人々は安心して発言し、振り返り、方向を整え直せるのだ。
最後に
レジリエンスを築くために設計された効果的なリーダーシップとは、意味を創ることである。従業員が恐れずに試し、折れずに伸びていける文化を築くことだ。そうしたリーダーは、いまの私がそうであるように、そしてかつて祖父が私に対してそうであったように、セキュア・ベースとして機能する。
最もレジリエントなリーダーは、内面世界の設計者である。人々が逆境を解釈するための精神的キャンバスを形づくる。結びつきが裂けたときにはセキュア・ベースとなる。そして、愛着、混乱、再生という反復するサイクルを、忍耐強くチームが進めるよう導く。
レジリエンスとは解釈する力である。前進が戻るまで、何度でも、共に意味を再構築していく能力だ。



