北米

2026.03.17 07:30

トランプによる「ホルムズ海峡で協力」要請、各国から回答なし──原油は103ドルを突破

Roberto Schmidt/Getty Images

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イランによるホルムズ海峡の封鎖が続く中、米国時間3月16日朝、世界の原油価格は1バレル103ドルを突破した。ドナルド・トランプ大統領は、この重要な航路を保護するために少なくとも7カ国に軍事協力を要求したと述べたものの、市場では原油供給不足への懸念が根強く、米国の原油指標も一時100ドルの大台を超えた。

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米原油指標のWTI先物は16日早朝に1バレル100ドルを突破し、その後97.43ドルで落ち着いた。また、国際原油指標である北海ブレント先物は1バレル105.9ドルまで上昇した後、103.37ドルまで値を戻している。

原油高の背景には、中東の石油インフラに対するイランの継続的な脅威と、世界の石油の約20%が通過するホルムズ海峡を完全に封鎖しようとする同国の動きがある。

15日夜、トランプはエアフォース・ワンの機内で記者団に対し、民間商船のためにホルムズ海峡を開くべく、約7カ国に艦船を派遣するよう「要求した」と語った

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トランプは、主に国内で生産される石油に依存する米国とは異なり、これらの国々は中東の石油を必要としており、「彼らは我々の護衛活動を助けるべきだ」と主張した。

トランプはさらに、米国には「石油が大量にあり、それを必要としない」ため、米国はホルムズ海峡近辺に「いるべきではない」との考え方もあると主張した。

トランプは具体的な国名は挙げなかったが、「一例を挙げれば、中国は石油の約90%をホルムズ海峡から得ており、他国が我々と共に護衛に当たるのは良いことだ」と述べた。ただし、中国が提案に同意したかどうかについては明言を避けた。15日のフィナンシャル・タイムズとのインタビューで、トランプは3月後半に予定されている習近平国家主席との会談を延期する可能性があるとし、会談前に中国が艦船を派遣する姿勢があるか確認したいと述べた。ホルムズ海峡は他の多くの船舶に対して閉鎖されているが、イランは同航路を通じ、中国に1000万バレル以上の石油を秘密裏に輸送したとみられている。

フィナンシャル・タイムズのインタビューで、トランプは「海峡の恩恵を受けている人々が、そこで悪いことが起きないように協力するのは当然のことだ」という主張を繰り返した。その上で、「反応がない、あるいは否定的な反応であれば、北大西洋条約機構(NATO)の将来にとって非常に悪いことになるだろう」と警告し、「NATOは一方通行だと長年言い続けてきた」と、以前からの同盟批判を再燃させた。また、「英国はナンバーワンの同盟国であり、最も付き合いが長いなどと思われているかもしれないが、私が協力を頼んでも彼らは来ようとしなかった」と英国政府を批判した。

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翻訳=江津拓哉

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