2026.03.16 08:00

夏の航空券は「今すぐ予約を」 燃料価格が高騰する中、業界関係者が助言

Shutterstock.com

Shutterstock.com

ジェット燃料価格の高騰により航空各社が軒並み運賃を引き上げる中、旅行業界の関係者は、夏の航空券は今すぐ予約するのが賢明だと助言している。

advertisement

航空会社の運営費の20~25%を占めるジェット燃料は、英調査会社アーガス・メディアによると、12日時点で1ガロン(約3.8リットル)当たり3.93ドルとなり、2週間前に米国がイランへの空爆を開始してから57%上昇している。

米ユナイテッド航空のスコット・カービー最高経営責任者(CEO)は5日、ジェット燃料価格の高騰により、航空運賃は「すぐにでも」上昇するだろうとの見解を示した。実際、ニュージーランド航空、キャセイパシフィック航空、カンタス航空、スカンジナビア航空など、航空会社10社以上が運賃の値上げと、原油価格の上昇分を航空運賃に上乗せする燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の変更を発表した。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、米国内の航空運賃は一部の路線で既に2倍に跳ね上がっており、長距離路線や直前予約が最も大きな影響を受けている。

ダウ・ジョーンズ米航空株指数によると、アメリカン航空、デルタ航空、サウスウエスト航空、ユナイテッド航空の大手4社を含む米主要航空会社の株価は米国が空爆を開始して以来、16%下落した。

advertisement

今年の夏の航空運賃はどうなるのか?

旅行業界を専門とする市場調査会社アトモスフィア・リサーチグループのヘンリー・ハーテベルト社長はフォーブスの取材に対し、米国の航空各社は、旅行需要は依然として堅調だとしているものの、「運賃を過度に、あるいは急激に上げれば、消費者は価格の高さに驚いて購入を控えるようになるだろう」と語った。同社長は、「米国の航空会社は、そうした発言がシグナルと見なされることを恐れ、価格設定に関する動きを公に開示しない傾向がある」と指摘。ユナイテッド航空のカービーCEOの発言によって、競合他社は運賃や燃油サーチャージを引き上げる口実を得たと説明した。「カービーCEOがそう言った時点で、ユナイテッド航空は既にひそかに航空運賃の値上げを始めていたと断言できる」

だが、航空運賃がどの程度値上がりするのかは、誰にも分からない。フォーブスの取材に応じた航空券予約サイト「ゴーイング」のケーティー・ナストロ広報担当は、「米国の航空会社はさらに値上げしたいと考えているものの、いきなり20%や30%も上げるわけにはいかないと理解している」と語る。「現時点ではあらゆる可能性が検討されているだろう。航空会社は、このコストによって削られた利益を補うために、創意工夫を凝らさなければならないからだ」

長年にわたり、航空会社の経営陣はプレミアムクラスの乗客からの需要が極めて堅調だと強調してきたが、ナストロ広報担当は、高所得で「価格弾力性」の高い顧客でさえも限界があると指摘する。「プレミアムクラスの旅行者が、この追加費用をただ黙って受け入れるとは考えにくい」

一方、ハーテベルト社長は、米航空大手4社は比較的裕福な顧客を引きつける傾向にあるとみている。「とはいえ、ユナイテッド航空でさえ、運賃をあまりに高く設定すれば予約が伸び悩むか、新規予約の増加分を上回る予約の減少を招くことになると理解している。予約は続くかもしれないが、以前ほど多くはないだろう。あるいは、プレミアムクラスでの搭乗を控える人もいるかもしれない。足元の広い座席を予約しない人も出てくるだろう。したがって、ユナイテッド航空は(値上げには)慎重にならなければならないと理解しているのだ」

次ページ > 夏の航空券はいつ予約すべきか?

翻訳・編集=安藤清香

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事