フォーブス「中国のビリオネア トップ10」2026年版
以下に、フォーブス「中国のビリオネア トップ10」2026年版に掲載された中国出身の富豪トップ10を掲載する(純資産は2026年3月1日時点の推計)。
10位 于泳(ユ・ヨン)
◯純資産:254億ドル(約4兆円。前年:107億ドル[約1.7兆円])◯資産源:鉱業◯居住地:上海
ユ・ヨン(65)は、上海に拠点を置く投資会社Cathay Fortune Corpの会長兼CEOだ。資産は、2025年から137%増加したことで、フォーブス「中国のビリオネア トップ10」2026年版で最も資産を増やした人物となった。資産増加の要因は、同社が保有する上海と香港に上場する銅・モリブデン鉱山大手「洛陽モリブデン集団(CMOCグループ)」の少数株だ。同社株価は過去1年で、上海市場で200%以上、香港市場でほぼ300%上昇した。世界各地でAIデータセンターの建設が進み、銅の需要が高まったことで、銅価格が急騰したためだ。
しかし2026年3月、ブラジルの裁判所は、同国での金鉱資産の売却に関連する鉱業権のCMOCへの移転を差し止めた。この措置は、CMOCが2カ月前にカナダの金鉱会社Equinox Goldと結んだ10億ドル(約1590億円)規模の取引に影響を与える可能性がある。Equinox Goldの広報担当者はフォーブスへに宛てた声明で、「当社の取引は、ブラジルの法律および契約上の義務を完全に順守して実施された」と説明した。CMOCはコメント要請に応じていない。調停会合は3月30日予定だ。
9位 雷軍(レイ・ジュン)
◯純資産:279億ドル(約4.4兆円。前年:435億ドル[約6.9兆円])◯資産源:スマートフォン、自動車◯居住地:北京
レイ・ジュン(56)は、香港上場のテクノロジー大手小米(シャオミ)共同創業者だ。彼の資産は3分の1以上減少し、中国の富豪上位層の中で最も資産を減らした人物となった。小米の主力のスマートフォン事業では、AI需要の拡大によってメモリー半導体が世界的に不足している影響で、メモリーチップ価格の上昇が重荷となっている。
新たに参入した電気自動車(EV)事業も、中国国内での激しい競争に直面している。政府補助金の段階的な打ち切りによって需要の伸びが鈍化しているためだ。こうした状況の中、小米は顧客獲得を狙い、電気セダン「SU7」新モデルを4月に発売する予定だ。価格は約4万5000ドル(約716万円)で、新色の追加や充電速度の向上、安全機能の強化などが盛り込まれる見通しだ。
8位 馬雲(ジャック・マー)
◯純資産:291億ドル(約4.6兆円。前年:286億ドル[約4.5兆円])◯資産源:Eコマース◯居住地:杭州
アリババ共同創業者のジャック・マーは先日、杭州にある雲谷学校(Yungu School)を訪れ、AI時代に向けて若い世代がどのような準備をすべきかについて議論した。この私立学校はアリババ経営陣が資金を拠出して設立したもので、当日はアリババのジョセフ・ツァイ会長やエディ・ウーCEOなどの幹部も参加した。
アリババは2025年末、AI関連分野の予算を500億ドル(約8兆円)超に引き上げており、中国企業の中でもこの分野への投資に最も積極的な企業の1つとなっている。フォーブスが確認した社内メッセージによれば、エディ・ウーを含む幹部によるタスクフォースが設置され、AIの研究開発を統括しているという。現在61歳のマーは2019年に会長職を退いたが、現在も同社の株式を保有している。
7位 何享健(ホー・シアンジェン)とその家族
◯純資産:332億ドル(約5.3兆円。前年:270億ドル[約4.3兆])◯資産源:家電◯居住地:仏山
ホー・シアンジェン(83)は、家電大手ミデアグループ(美的集団)の創業者。2012年に会長職を退いたが、現在も同社株式から資産の大半を得ている。美的集団は、深センと香港に上場しており、新エネルギーやロボティクスなどの分野へ事業を拡大している。同社は、深セン上場の太陽光関連企業で部品メーカーの合康新能(Hiconics Eco-energy Technology)の持ち株比率を35.1%まで引き上げるため、約2億4500万ドル(約390億円)を投じる計画だ。
6位 鄭淑良(ジェン・シュリアン)とその家族
◯純資産:332億ドル(約5.3兆円。前年:154億ドル[約2.4兆円])◯資産源:アルミニウム製品◯居住地:浜州
ジェン・シュリアン(80)は、アルミニウムメーカー中国宏橋集団(チャイナ・ホンチャオ・グループ)の副会長。AIブームによる商品価格の上昇の恩恵を受けた人物の1人だ。世界各地でデータセンター建設が進み、アルミニウム需要が急増したことで、香港上場の同社株価は過去1年で160%以上上昇した。ジェンは、1994年に宏橋集団を創業した張士平の未亡人だ。張は、中国の改革開放期に同社を金属大手へと成長させたが、2019年に73歳で死去した。現在は、2人の息子である張波が同社の会長兼CEOを務めている。


