モジタバ師はこの教訓に学んだのだ。自らを革命防衛隊の上に立つ者とみなすのではなく、「不可欠な結節点」と位置付けた。情報の流れ、金融ネットワーク、そして最高権力機関である最高指導者室と革命防衛隊の細分化された指揮系統との間の仲介・調整をコントロールする門番の立場だ。
2019年に米財務省が発動した制裁は、まさにこの役割を理由にモジタバ師を対象としていた。イラン最高指導者が擁する数十億ドル規模のビジネス帝国を管理し、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスからレバノンのシーア派組織ヒズボラ、イエメンの武装組織フーシ派に至るまで、中東各地のイラン代理勢力へ資金を流す役割である。
しかし、革命防衛隊に仕えることと指揮することは構造的に異なる命題だ。ハメネイ師は40年間にわたって積み重ねてきた権威、聖職者ネットワーク、複数のイラン当局者が酷似した表現で描写するカリスマ性──雄弁な演説家、博識、対立する派閥をまとめ上げる政治的パーソナリティの力──によって革命防衛隊よりも優位に立ってきた。
モジタバ師はこうした資質を一切有していない。公の場で演説したことはなく、イスラム神学校時代の短い映像の他に、その姿を捉えた長尺動画や音声記録も存在しない。最高指導者就任から4日経つまで、今後の方針を示す公式声明も発表されなかった。
権力を握る革命防衛隊、その意味は
モジタバ師の最高指導者就任における真の重要性は、彼個人ではなく、構造にある。現在、3つの動きが同時進行している。
第一に、革命防衛隊はイスラム体制の守護者から、担い手への移行を長い時間をかけて完了した。アリ・ハメネイ体制下では、経済と軍事を掌握しつつも、政治や宗教問題では従属的立場を取っていた。モジタバ体制下では、この従属関係が消滅する。これはモジタバ師が過激だからではなく、革命防衛隊に抵抗できるだけの独立した権威を欠いているからだ。
第二に、世襲の前例はイラン・イスラム共和国の建国神話を粉砕する。1979年の革命はシャー(国王)の王朝継承を明確に否定した。最高指導者の父から子への権力移譲は、いかなる戦時動員でも隠せないイデオロギーの腐敗を露呈している。



