建設は順調に進んだ。当時、人類は皆同じ言葉を話していたため、意思疎通は完璧だった。このままいけば、本当に天まで届いたかもしれない。
しかし神は、この傲慢な計画を許さなかった。
神が下した罰は巧妙だった。人々から「言葉」を奪ったのだ。
正確には、それまで1つだった言語をバラバラにした。
想像してほしい。昨日まで普通に話せていた同僚の言葉が、突然まったく理解できなくなる状況を。
「レンガを持ってこい」と言っても通じない。
「危ない!」と叫んでも伝わらない。
建設現場は大混乱に陥った。
こうして、この地は「バベル(混乱)」と呼ばれるようになった。
結局、塔は永遠に未完成のまま残された。誰も住むことのない、人類の愚かさの記念碑として。
だから、世界一高い塔には誰も住んでいない。
住むための塔ではなく、神に挑戦するための塔だったから。そして、その挑戦は永遠に失敗する運命にあったのだ。
【Summary】
住むために建てられた塔ではなく、神への反逆の証として建てられたもの。「バベル」とは「混乱」を意味する言葉。
歴史上最も奇怪な殺人を描いた絵画
バラの花びらだけで人は死ぬのか?
→ 死ぬ
『ヘリオガバルスのバラ』(1888)
作者:ローレンス・アルマ=タデマ
所蔵:個人蔵
画面いっぱいに舞い落ちる、美しいバラの花びら。しかし、よく見ると花びらの下に人が埋もれている。動かない。息をしていない。
これは、歴史上最も奇怪な殺人を描いた絵画だ。
紀元218年から222年、わずか4年間ローマを支配した皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌス(通称ヘリオガバルス)。
彼は快楽に溺れ、毎夜酒池肉林の宴会を開く暴君だった。
ある日、彼は恐ろしいことを思いつく。
「バラの花びらだけで人は死ぬのか?」


