政治

2026.05.14 16:15

クラファンで発表予定「日本財政破綻」の未来恐怖小説。米政治外交の専門家が読んだ

WOWWOWで映像化され話題を呼んだ『オペレーションZ』(新潮社刊)

WOWWOWで映像化され話題を呼んだ『オペレーションZ』(新潮社刊)

わが国の約1200兆円超の累積債務を背景に、活発に行われ続ける財政破綻(デフォルト)議論。たとえば楽天の三木谷浩史氏は高市早苗首相に、「円危機が始まりました(中略)。すでに日本円の価値はドルベースで半分。インフレは加速します」との強い危機感を手紙で送ったことを、自身でXに投稿している。

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だが日本のデフォルトのリスクは、いまだ会社員の平日ランチの話題にのぼるほどには身近でないのではないか。そんななかここに、日本破綻の危機を国民1人1人が直面する事実としてシミュレートしようとしたある恐ろしい超短編近未来SF小説が存在する。

著者は「ハゲタカ」シリーズで有名な小説家の真山仁氏。デフォルトした日本が鮮烈に予測活写されている。そして氏はこのたび、2017年に自らが執筆したこの超短編近未来SF小説『デフォルトピア』に大幅加筆、クラウドファンディングによる出版にチャレンジするという。そのクラファンが5月8日にスタートし、話題を呼んでいる。

小説という技法でこの国民的テーマに肉迫を試み、より多くの未来読者の意志を反映し得る「クラファン」という資金調達方法で世にムーブメントを起こそうとする作家。そのチャレンジに注目したい。

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“富裕層と若者が、日本から出て行った。介護サービスを行うヘルパーもいなくなり、自立できない人たちの衰弱死が急増する。遺体の処理も出来ず、街は本当に緩やかに死に始めた。……”

WOWOWで映像化され話題を呼んだ『オペレーションZ』(新潮文庫)内に断片的に挿入されるフィクション、『デフォルトピア』の一節だ。架空のSF作家、桃地実が発表する日本の財政破綻を描いたこの作中作では、「破綻により石油や天然ガスを外国から買えなくなって電気やガスが使えなくなり、米も肉も魚も食べられなくなる」といったディストピアがまざまざと描かれる。

真山氏は現在この作中作『デフォルトピア』を拡大執筆中、独立した小説として発表する予定だ。しかも「少しでも早く作品を世に出すため」にクラウドファンディングによる出版に協力を仰ぐという。

氏は次のように語ってくれた。

「今、日本のデフォルトのリスクはより一層高まっています。次の一手をどう打つのか、どの道を進むのか。その選択には一刻の猶予も許されないとさえ感じています。迫りつつあるデフォルトの危機を絵空事ではなく『私たちが直面しているリスク』として共に向き合い、共有していきたい。

物語だからこそ『もしも』を自分事として考えられる。それが小説の力です。小説家として、また日本の未来を大切に思うひとりの人間として、小説『デフォルトピア』を書き上げようと決意しました。

大変残念ながら、現在の出版事情では、執筆から出版までにはいくつものハードルがあり、相当な時間も要します。そのため、クラウドファンディングによる出版にチャレンジします」


真山氏が警鐘を鳴らす「リスク」を考える上で、日本や世界に重大な影響を与える米国の動向をおさえておくことは必須だろう。そこで、拡大版のベースとなるこの作中作『デフォルトピア』を、アメリカ政治外交が専門の三牧聖子氏に読んでもらった。


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