北米

2026.03.06 08:00

2月の米人員削減数は大幅改善、一方でイラン紛争による悪化懸念も

Spencer Platt/Getty Images

Spencer Platt/Getty Images

米コンサルティング会社のチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが米国時間3月5日に発表した報告によると、2月の人員削減数は急減した。景気後退期以降で最悪の年明けとなった1月から一転して回復を見せた。しかし同社は、イラン攻撃が広がるにつれて人員削減数が再び増加する可能性があると述べている。

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2月の人員削減数は計4万8307人で、約17万2000人の前年同月と比べて72%減、1月の10万8435人からは55%減となった。なお、1月の数字は同月としては2009年以来で最多を記録していた。

同社のワークプレイス・エキスパートで最高収益責任者(CRO)のアンディ・チャレンジャーは、1月と比べて改善した2月の人員削減数は「一時的な休息」となったものの、拡大を続けるイラン攻撃に対して米国の関与が強まれば、企業が「不確実性とコストの増加によってベルトを締め直す」ことで、人員削減計画が増える可能性があると指摘した。

2月の採用計画は1万2755人で、1月の約5300人から140%増加した。ただし、前年同月比では63%鈍化している。

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チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによれば、2026年における人員削減の主な要因は経済・市場環境(累計3万8500人)であり、次いで契約解消(3万1416人)、組織再編(2万9190人)、拠点の閉鎖(2万3474人)となっている。

AIを理由とした2月の人員削減数は4700人弱だった。今年これまでに累計で1万2000人を超えている。2025年通年では約5万5000人だった。

業種別では、テクノロジーセクターが2月に1万1039人の削減で最多となり、今年の累計は前年同期比51%増の3万3330人に達した。チャレンジャーによれば、AIが「大きなトピック」である一方、同セクターは世界的な規制への懸念、関税に起因するデジタル広告の減速、経済的な不確実性、そして採用コストの上昇といった課題に直面しているという。2月の人員削減数が次いで多かったのは、教育(5417人)、工業生産(4109人)だった。また、物流セクターは今年累計で3万1702人と、業種別の累計では2番目に多い削減を発表している。チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスは、イラン攻撃による原油価格の上昇とサプライチェーンの混乱により、物流企業が影響を受ける可能性が高いと述べている。

労働統計局による2月の非農業部門雇用者数は6日に発表される予定だ。ファクトセットによれば、アナリストの予測中央値は6万人増で、失業率は4.3%に落ち着くと見られている。また、民間雇用者数は1月、予想を上回る6万3000人増を記録し、2025年7月以来の大きな伸びとなった。

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翻訳=江津拓哉

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