暮らし

2026.03.11 12:15

食品値上げラッシュがついに7割減 2026年3月は品目数が大幅減少

stock.adobe.com

stock.adobe.com

日常の食卓を直撃してきた食品の値上げ。一時期は数千品目規模の値上げラッシュが続いていたが、現在は一服感が漂っている。帝国データバンクによる「食品主要195社価格改定動向調査(2026年3月)」は、値上げの勢いが衰える一方で、年後半に控える新たな懸念材料を指摘している。

advertisement

それによると、2026年3月の飲食料品の値上げは合計684品目。前年同月の2529品目から73.0%という大幅な減少となった。単月の値上げ品目数が1000品目を下回るのは5カ月連続であり、値上げラッシュが本格化した2022年以降で初めての長期的な小康状態が続いている。

食品分野別では、切り餅や米飯系冷凍食品などの「加工食品」が304品目で最多。次いで、果汁飲料や緑茶などの「酒類・飲料」が224品目、ドレッシングを中心とした「調味料」が72品目となっている。

2026年上半期の累計品目数を見ても、前年同期比で6割減のペースで推移。かつての記録的な不作や在庫不足による供給ショックを要因とした値上げは一服した感がある。しかし、原材料高の影響は依然として99.2%と高いものの、包装・資材由来が約7割、人件費由来の値上げが6割を超え、過去4年で最高水準。物流費の影響が低下する一方で、賃金と物価が連動する「内生的・粘着的な物価高」の傾向が強まっている。

advertisement

今後の焦点は、年後半に再燃しかねない「円安リスク」だ。現状での円安を理由とした値上げ割合は3.3%にとどまっている。しかし、円安の長期化は輸入物価を押し上げ、再び食料品価格の上振れ要因となる可能性が高い。消費者の購買力低下により、コスト増加分を容易に販売価格へ転嫁できない環境下で、企業は難しい判断を迫られる。値上げラッシュの終焉か、それとも嵐の前の静けさか。先行きの不透明感は依然として拭えない。

出典:帝国データバンク「食品主要195社価格改定動向調査(2026年3月)」より

文=飯島範久

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事