スコット・ベッセント米財務長官は、ドナルド・トランプ大統領が掲げる世界を対象にした15%の新たな関税が今週中に発効すると述べた。また、最高裁判所がトランプによる包括的な関税政策を無効とする前の水準に、関税率がいずれ戻るとの予測も示した。
ベッセントは米国時間3月4日朝、CNBCの番組『Squawk Box』に出演し、15%の関税が「おそらく今週中のどこか」で導入されると語った。2月に最高裁がトランプ関税の大部分を無効としたことを受け、トランプは関税率を15%に引き上げると発表していた。
今回の新たな関税は、1974年通商法122条に基づいて実施される。ベッセントは、同条項には議会の承認が必要になるまで150日間の期限があると言及した。
この150日間の期限が切れる前に、米国通商代表部と商務省は、他の法律を利用して関税を以前の水準まで引き上げることが可能かどうかを検討するとベッセントは述べた。
ベッセントは同日朝、CNBCに対し「関税率は5カ月以内に以前の率に戻ると強く確信している」と語った。
米東部時間4日午前7時、ベッセントの発言を受けてS&P500種株価指数、ダウ平均株価、ナスダック100指数のすべてが一時下落したが、その後はいずれも上昇に転じている。同午前9時時点で、S&P500とダウはともに0.3%高、ナスダック100は0.6%高となっている。また、ベッセントは同日朝、米国が中東での石油取引を支援するための「一連の発表」を行うとも述べた。これにより、先週末に米国がイランを攻撃して以来、初めて原油価格が下落した。
EUは、15%の関税を免除される見通しとの報道も
ブルームバーグの報道によれば、欧州連合(EU)はトランプによる15%の関税を免除される見通しだという。事情に詳しい匿名の関係者の話として、EU側はすでに関税率を10%に据え置くとの確約を得ているとのことだ。
最高裁は2月、国際緊急経済権限法(IEEPA)の下で包括的な関税を課す権限はトランプにはないとの判決を下し、彼の経済政策の柱であった関税政策を事実上終了させた。同法は大統領に対し、国家緊急事態において経済制裁を課す権限を与えているが、これは関税には適用されないとの判断を最高裁は下した。この判決の直後、トランプは1974年通商法122条に基づき10%の関税を課すと述べ、その翌日には関税率を15%に引き上げる計画だと表明していた。



