今をときめく世界的な歌姫が、過去に大きな挫折を味わっていることはあまり知られていない。
キリスト教聖職者の両親の元で生まれたケイティ・ペリー(30)は、9歳で歌い始め、13歳でギターを手に取った。
2001年、本名を冠した宗教色の強いアルバム『ケイティ・ハドソン』を発売したものの不発。そのうえ、レコード会社は倒産。彼女の音楽キャリアは頓挫したかに見えた。
ところが、彼女は類いまれな商才と音楽センスを発揮する。07年、キャピタル・レコードと契約を結んだペリーはヒット作がなかったにもかかわらず、巨額の契約金の前払いを断り、印税収入の割合を高めた。加えて、ツアーやグッズに関する権利を手放さなかったのだ。
すると、09年発売の「キス・ア・ガール」を皮切りにヒットを連発。以前とは180度異なる過激な歌詞と洗練された音楽で10代をとりこにし、スターの座に上り詰めた。
両親は、娘の転向にやや複雑な気持ちを抱いているという。だが、自由を得た本人は輝いている。