現在、経済に大きな変化が起きていると言えば、控えめな表現だろう。2026年を迎えた今、昨年からのトレンドが加速し、AIの導入と活用に向けた狂騒的な競争が繰り広げられている。データセンター建設計画が雪崩のように発表される一方、その多くは地域コミュニティからの反発に直面している。ついに「小型原子炉」が受け入れられるようになった。大量解雇が始まったが、労働力の再教育について誰も具体的な計画を持っていないようだ。
筆者は「AI社会的安全(AI social safety)」という言葉で、社会全体がこれらの技術を、いわば倒れ込むことなく統合していくにはどうすべきかを語っている。
この時代において、一般市民の安心をどのように確保すればよいのだろうか。
最近の報道の中で注目すべきは、METRが発表したチャートだ。AIのタスク処理能力が7カ月ごとに倍増していることを示している。これを「AIのムーアの法則」と呼ぶ人もいる。かつてのムーアの法則がハードウェアと通信にもたらした影響を考えれば、AIが産業を根底から覆し、最終的には多くの人間の仕事を不要にすることは想像に難くないだろう。
2つの見方
AI Daily Briefの最近の2つのエピソードについて話したい。筆者のお気に入りのポッドキャスターの1人であるナサニエル・ウィットモアが、雇用の代替と未来の経済について、まったく異なる2つの角度から論じている。
1つ目は「なぜAIはプログラマーより配管工に有利なのか」というタイトルで、ブルーカラーや熟練技能職がAIに対する堀(モート)を持つことを論じている。比較的楽観的な内容だ。ウィットモアの発言を詳しく引用はしないが、彼はビジネスにおける摩擦の除去、努力よりもレバレッジが重要な理由、AIを活用して人々をより効果的にする方法について語っている。また、AIによる雇用の津波の中で、データセンター技術者、配管工、空調設備技術者といった職種は、他の仕事が崩れ去る中でも堅調であると説明している。
しかし2つ目のエピソードでは、METRの研究を取り上げ、次のような問いを投げかけている。社会はこのプレッシャーの下で十分迅速に再編成できるのか。それともAIによる破壊があまりにも急速かつ深刻で、大量の雇用喪失が驚異的な失業率と社会不安を引き起こすのか。
それこそが、まさに100万ドルの問いである。時間軸とテクノロジーへの適応力、そして社会の俊敏性が問われている。
新しいプログラム
クラウド時代、筆者は新しいビジネス統合について多くを書いてきた。常に主張してきたのは、新しいツールやプログラムがビジネスを助けるか妨げるかは、それが適切にフィットするかどうかにかかっているということだ。
AIが適切にフィットするかどうかという問いは、別の問いによって答えが出ると考えている。社会はどれほど俊敏か。市民にどれほど応答的か。
言い換えれば、統合の成否は、企業文化に織り込まれていく過程で直面するトレーニング、オンボーディング、スキルアップ、そして合意形成にある。多くの悲観論者は、街頭インタビューをするだけでも、一般大衆にはこの種の変革に対する意欲があまりないと言うだろう。それが1つの課題である。
そしてウィットモアは重要なこととして、「危険(peril)」という言葉を使って、人々が十分に迅速に行動しないディストピア的な未来について、スクルージが「起こり得ること(things that may be)」と呼んだものを表現している。
賢明な選択を
1989年の映画『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』で聖杯の間に立ったインディ・ジョーンズのように、若者たちは大学時代をどう過ごすか慎重に考えなければならない。20世紀末には誰もが当たり前のように持っていた「大学時代」をどう位置づけるか、ということでもある。おそらく多くの若者が、すべての杯に毒が入っているように感じているだろう。
ウィットモアのエピソードや他の見解は、大学が将来のキャリア人材を「無用化」、低収入、貧困から救うとは限らないことを示唆している。ほとんどの予測では、最も安全な職種として熟練技能職(空調設備、配管など)、医療職(理学療法士など対面で人と接する仕事)、介護職、そして教育職が挙げられている。
しかし繰り返しになるが、2つ目のエピソードでウィットモアは他の多くの人々と同様に問いかけている。社会全体がAI革命を「取り込み(ingest)」、繁栄できるのか。それとも、かなり恐ろしい新時代へと私たちを投げ込むのか。
リベラルアーツは死んだ、そしてレバレッジの3つのルール
一般的に、リベラルアーツ専攻の全盛期は過ぎ去り、高等教育はAIエージェントがまだ参入できない分野に向けて再編されるというコンセンサスがある。
この件に関する多くの新しい論評を聞いた結果、専門家の推奨はいくつかの要点に集約されると考える。うまく表現できるか試みてみよう。
熟練技能職は、医療や教育職と同様に好調を維持する。人や物理的システムと直接関わるからだ。
若者はAIを使って他の人々が欲しがるものを作るべきである。
中小企業はAI時代に繁栄する可能性がある。
これらが3つの大きなポイントである。新しい世代の人間が、正直に言えばほとんどの人が予想していなかった新たな競争の出現を目の当たりにする中、これらを心に留めておこう。



