宇宙

2026.03.14 17:00

オバマの「エイリアンは実在する」発言、問題の真の焦点は?

森の中でUFOに遭遇した人の想像図(Getty Images)

森の中でUFOに遭遇した人の想像図(Getty Images)

夜遅く、携帯の着信音が鳴った。妹からのメールだ。「オバマがついさっき、エイリアンは本当にいるって言っていたよ! どう思う?」

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以前にも、こういうことがあった。生命探査を本業とする宇宙生物学者で科学のコミュニケーターとして、日夜流れてくるニュースにこの話題が出てくると、この類いの質問に当意即妙に答えるよう求められることが多い。それは心躍ることになる可能性がある。いつか、願わくは、その連絡を受ける日が来るから。現実に起きた、科学的に証明可能な地球外生命体検出を知らせる連絡だ。

ああ、私はその日のために生きている。

しかしながら、今回はその日ではなかった。それでも、何が起きたかについて少し問うてみることは有益だ。

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バラク・オバマ元米大統領はポッドキャストのインタビュー番組で、最近SNSに投稿された人種差別的な動画などを含む様々なことについて話していた。そして番組内で、矢継ぎ早の質問に答える時間が来た。

「エイリアン(地球外生命体)は本当にいるか?」と、インタビュアーが問いかける。

オバマは「地球外生命体は実在するが、見たことはない。何とかいう施設に保管されていることもない…ええと」と答えた。

「エリア51?」と、インタビュアーが応じる。

「エリア51だね。地下施設は存在しない。巨大な陰謀が企てられて、米国の大統領にそれを隠蔽していたのでない限りね」と、オバマは答えた。

当然の成り行きとして、ネット上は大騒ぎになった。大統領の発言は、正確にはどういう意味だったのだろうか。政府が地球外生命体について長年嘘をついてきたことを認めようとしたのか。それで、幸いなことに、オバマはその少し後に、自身の発言の真意について話した。

「統計的に見れば、宇宙は非常に広大なので、地球以外に生命が存在する可能性は高い。だが、恒星系間の距離が非常に離れているため、地球外生命体が地球を訪れる確率は低く、地球外生命体が人類と接触した証拠など、大統領任期の間に目にしていない。本当だ!」

インタビュー番組で嘘をついていないと今になって嘘をついていると(そのようなややこしいことを)考えなければ、これで一件落着だ。

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翻訳=河原稔

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