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2026.02.26 18:00

私は「ミニマリズム」に向いている? 診断テストで明らかに

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近年注目を集めている文化的な概念の1つであるミニマリズムは、やるべきことがたくさんあり過ぎる私たちの生活に明瞭さをもたらし、絶えず刺激を受け続ける世界に静けさを与え、過度な享楽の代わりに方向性を示す方法だ。

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ネット上では視覚的な概念としてミニマリズムを簡単に見つけることができる。しかし心理学的観点から言うと、ミニマリズムは空間の見た目よりも心の働きに焦点を当てるものだ。

大半の人はシンプルであることを好み、散らかりはストレスになり、本当に大切なものだけで生きるという原則に従っていると言うだろう。だが日々の習慣をよく見てみると複雑な現実が明らかになるかもしれない。そして私が科学的知見をもとに作成したクイズ「Relationship With Minimalism Quiz」はそれを発見するのに役立つはずだ。

ミニマリズムはライフスタイルを占うものではなく、所有する物の数のことでもない。本質的に示しているのは、意図的な生き方に対する態度を密かに決定している心理的パターンだ。このクイズは自分の信念と実際の行動の食い違いに気づく手段となる。

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ミニマリズムの背後にある基本的な心理

認知心理学の多くの研究では、脳が一度に処理できる情報量には限界があることが示されている。視覚的に密度の高い環境ではそれらが注意を奪い合い、意識的に関わっていなくても認知的負荷を高める。

神経科学の観点からは、散らかっている状況は脳内の情報の流れを乱し、知覚の低下に似た形で神経伝達の効率が下がることが一次視覚野の研究で示されている。

要するに、視覚的に雑然とした状態は単に私たちの注意をそらすだけではない。入ってくる情報を脳が統合する仕組みを変える。雑多な環境は矛盾の監視や誤りの検出に関わる脳の領域を活性化させ、時間の経過とともにストレスや精神的疲労を強める。

これが、多くの人が散らかりを片づけた後に心が落ち着くと感じる理由だ。競合する刺激が減ることでワーキングメモリへの負担も減少する。だが、ある人にとって落ち着く環境が別の人にとっては空虚あるいは物足りなく感じられる場合もあるということを覚えておかなければならない。

したがって、ウェルビーイングはミニマリズムそのものではなく、その環境が個人の認知的傾向にどれだけ合っているかに寄るところが大きい。

ミニマリズムがアイデンティティである理由

ミニマリズムは個人的な選択としてとらえられることが多いが、社会的側面も強い。人間は他の人にどう見られているかに極めて敏感であり、取り巻く環境はその人を示すものとして機能する。

社会学および心理学の研究では、人は自分の価値観や帰属意識を伝えるために所有物や、さらには意図的な消費の抑制さえも用いることが示されている。例えば2024年の研究では「拡張された自己」に焦点を当て、物が個人のアイデンティティ表現の一部となること、そして意図的に所有を減らすこと自体が倫理・哲学的立場を示す象徴的な意思表明として機能し得ることが示唆されている。

この意味で、物があまりない意図的に整えられた空間は規律や価値観に基づくミニマリズムを示す。一方、意味ある物の配置を凝らした豊かな空間は創造性や温もり、文化に通じていることを伝える。

どちらのアプローチも心理的には一貫性がある。重要なのは、どちらかが本質的にもう1つより健全というわけではないということだ。問題が生じるのは、自分の根底にあるニーズと矛盾するスタイルを採用した場合だ。

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翻訳=溝口慈子

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