気候・環境

2026.02.23 22:11

旅行計画に天気予報は必須──専門家が語る「気象リスク」への備え方

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異常気象は休暇を一瞬にして台無しにする可能性があり、その頻度は増す一方だ。2023年には、ギリシャのロドス島で発生した山火事により2万5000人の観光客が影響を受けた。昨年はイースター休暇直前にカナリア諸島が暴風雨に見舞われ、11月にはハリケーン「メリッサ」がカリブ海を直撃した。

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こうした出来事を受け、旅行者は今や旅行中の気象関連トラブルを想定するようになり、それに応じて行動パターンを積極的に変えている。レッドポイント・トラベル・プロテクションの2026年版旅行者リスクレポートが、そう示している。

アクティブなレジャー旅行者1500人を対象とした全国調査に基づくこのレポートでは、回答者の半数以上がすでに異常気象を理由に旅行計画を変更した経験があり、約70%が今後も定期的にそうすることになると予想していることが明らかになった。旅行者は、旅行先の選定や予約の際に、強風、季節外れの気温、山火事、洪水、激しい嵐への懸念が高まっていると回答した。

「異常気象はもはや可能性の低い事態ではなく、起こりうる前提となっている」と、レッドポイント・トラベル・プロテクションの共同創業者テッド・ミュルナー氏は語る。「旅行者はトラブルが起きてから対応するのではなく、あらかじめトラブルを想定して計画を立てるようになっている」

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こうした調査結果は、より広い気候動向とも符合する。2023年、世界気象機関(WMO)は異常気象を「新たな常態」と呼び、近年、嵐、洪水、山火事などの気候関連事象の頻度と強度が増していると指摘した。

「気象情報に精通した旅行者」の台頭

調査参加者のうち93%が年に少なくとも1回旅行し、46%が年に2回を超えて旅行している。54%が気象関連の遅延を経験したと回答し、37%が天候を理由に旅行をキャンセルしたことがあると答えた。

データは明確な傾向を示している。旅行頻度が高い人ほど、気象トラブルに遭遇する可能性が高いのだ。「ここ数年で天候に邪魔された旅行の回数は、それ以前の10年間より多い」と、ある回答者は述べている。

気象への懸念は年齢層によって異なる

調査では、年齢層によって気象リスクへの反応や懸念度が異なることが明らかになった。

35〜44歳の旅行者は、遅延(62%)とキャンセル(44.6%)の割合が最も高かった。家族のスケジュール、学校の予定、多忙なキャリアとの両立というプレッシャーを抱えるこの層は、気象リスクに対してより敏感で、安定した気象条件の旅行先を好む傾向が見られた。

高齢の旅行者はスケジュールに余裕があり、オフピーク時期に旅行する傾向が強いため、65歳以上のキャンセル率は21.7%と低い。しかし、懸念は依然として高く、65歳以上の75.8%、55〜64歳の65.2%が、異常気象が将来の旅行計画に影響を与えると考えている。

若年層の旅行者、特にZ世代は、将来のトラブルに対して大きな懸念を示した(18〜24歳の60.5%)。キャンセル率も注目に値し、18〜24歳で26%、25〜34歳で38%となっている。これは予算の制約が厳しく、混乱が生じた際の柔軟性が低いことを反映している。

異常気象への備え方

調査対象の旅行者の69%が、今後のすべての旅行で気象リスクを考慮すると回答している。レッドポイントによると、最善の対策は、航空券や宿泊施設の払い戻し可能なオプションを選ぶことと、旅行保険に加入することだ。

レッドポイントの過去2年間の社内請求データによると、請求の4.13%が気象関連で、平均支払額は2559ドル(約38万円)だった。気象関連の請求は全体に占める割合は小さいものの、多額の経済的損失を伴うケースが多い。

「レッドポイントでは、よく見られるパターンがある」とミュルナー氏は言う。「少数の請求が多額の支払いにつながるのだ。旅行保険に加入しておけば、1回の気象トラブルが大きな経済的損失に発展するのを防ぐことができる」

払い戻し可能な航空券とは異なり、旅行保険は前払いの宿泊費、ツアー代金、その他の返金不可の費用に加え、フライトの遅延やキャンセル時の食事代やホテル代といった予期せぬ出費もカバーできる。

forbes.com 原文

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