4年前にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始すると、西側諸国はロシアの政府高官や新興財閥オリガルヒ、企業経営者らに制裁を科した。1000社を超える企業が同国での事業を停止し、ロシアは欧州議会や国連人権理事会などの国際機関から資格停止処分を受けた。こうした制裁にもかかわらず、ロシアはウクライナでの戦争を継続している。
ハープスト専務理事は、ロシアの戦争の資金源となっているエネルギー企業に対する制裁を強化することで、同国に戦争終結の圧力をかけられるだろうと考えている。パイファー元大使も同意する。「トランプ大統領が実行可能な措置としては、石油制裁の強化や、欧米のハイテク製品がロシアに流入する抜け穴を埋める制裁の引き締めがある。実際、この戦争がロシア経済に影を落とし、国民にも影響を及ぼすことが浮き彫りになりつつある。米国は西側諸国と連携し、制裁を強化してロシア経済への圧力を強める必要がある」
パイファー元大使とハープスト専務理事は、米国とその同盟国はウクライナに高度な軍事装備を供与すべきだとの考えを示した。米国製巡航ミサイル「トマホーク」などの供与により、ウクライナは自国を防衛すると同時にロシアの軍事目標を攻撃できるようになる。
ハープスト専務理事は次のように述べた。「ウクライナに武器を供与すべきだ。米国がウクライナに武器を供与しないなら、欧州諸国が購入して同国に提供すべきだ。これにより、ロシア軍が前進することは困難になるだろう。米軍はウクライナ軍と協議し、ロシアがウクライナで1センチも進軍できないようにするために、ウクライナ軍が必要とする兵器を特定すべきだ。ウクライナへの武器供与という多面的な方法が必要であり、これによりロシア国内の経済的損害はさらに拡大し、戦場での軍事的損害も甚大なものとなるだろう」
パイファー元大使とハープスト専務理事は、欧米がウクライナを支援できる3つ目の重要な分野は、ロシアの凍結資産だと指摘する。両者は、欧米諸国がロシアの凍結資産をウクライナに移管すれば、同国はロシアとの戦いで必要な防衛装備品などを購入することができるようになると強調した。さらに、ロシアの凍結資産はウクライナ政府のさまざまな計画に活用される可能性がある。ロシアの国家資産を差し押さえウクライナに譲渡することは、国際社会がウクライナの防衛に注力していること、そして戦争終結に向けロシアに圧力をかける意思があることをロシア側に示すことにもなる。
ウクライナ侵攻が5年目に突入した今、同国の国民は、米国主導の現在の和平交渉が自国に平和をもたらすかどうかを懸念している。世界の指導者や政府高官、政策立案者は、ウクライナ侵攻を平和裏に終結させる方策を模索する中で引き続き協力していく。


