「もちろん、旅は私たちが人生の転換期において喜びを取り戻すことを助けてくれます」
米コロラド州のAlpine Mind Therapyの認定臨床ソーシャルワーカー(LCSW、州政府のライセンスを取得した有資格の心理療法士)、ティム・クラインネヒトはそう話す。
「人生の転換期にあるときには、ささいなことで身動きが取れなくなったり、幅広い視野や観点を失ってしまったりしがちなものです」
だが、旅は視野を広げ、展望を持たせ、多くの変化が起きる中でも一貫して変わらないものがあるということを教えてくれる。また、旅はそうした変化に対する自分の考えや感情に集中するための時間を与えてくれる。自分を苦しめているものから離れ、ただ自分の感情を見つめる時間を持つことは、大きな力を与えてくれる。
クラインネヒトは、「自分に休息が必要だということに気づかないまま、前に進み続けようとしているかもしれません」と話す。
旅が持つこのような力について、ほかの専門家たちはどのように考えているのだろうか。
「日常から離れる」ことが重要
必ずしも、旅が何かを解決するわけではない。だが、旅は変化の時期において、私たちがそれまでとは違った形で自分らしくあるための方法を示してくれる。NY州の認定臨床心理士(LMHC)でEveryBody Psychotherapyを運営するパム・スコップは、次のように述べている。
「新たな環境、初めて触れる景色や音、匂いなどは、そうした変化がもたらすストレスや不安が続く状態から脳を解放し、そのときどきの瞬間により集中し、つながりを感じるようになることを助けてくれます」
「よく考えた上で選んだ旅は、義務感ではなく自分自身の願望に基づいて決断を下すという貴重な機会を与えてくれます」
どこで食べるか、どこを歩くか、何を見るか、それらを自分で決めることは、自主性を取り戻すことにつながる。これらはすべて、私たちが失っていたかもしれない喜びを取り戻すことを、助けてくれる。
心理学博士でMBAを取得しているWillow Healthの臨床心理士、ウィトリー・ラッセンが心理学者としてよく人に言うのは、「悲しみをもたらすのは、愛する人の死だけではない」ということだという。



