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2026.02.17 16:30

人型ロボ向けの「目」で米国大手RealSenseと競う、中国企業Orbbec

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アリペイの顔認証や清掃ロボット向けセンサーなど、中国と韓国で築いた高いシェア

Orbbecの主要顧客の1社が、中国のフィンテック大手アントグループのデジタル決済サービス「アリペイ」だ。アリペイは、非接触型決済の顔認証に同社のカメラを採用している(アントグループはベンチャー投資部門を通じて同社株の9%を保有している)。

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ロボット分野では、Orbbecは主に清掃ロボットを手がける中国のPudu Robotics(プードゥ・ロボティクス)やGausium(ガウシアム)、介護ロボットを製造する韓国のRobocare(ロボケア)などのサービスロボットメーカーにセンサーを供給している。販売台数ベースでは、Orbbecは中国と韓国のモバイルサービスロボット向け3Dビジョンセンサー市場で70%のシェアを持つと主張している。同社は、中国のStandard Robots(スタンダード・ロボッツ)や韓国のTwinny(トゥイニー)のように、工場や倉庫向けのAMR(自律走行型モバイルロボット)を製造する企業にもセンサーを供給している。

二足歩行ロボットの製造コストが低下し、2050年には巨大市場へ成長する見込み

Orbbecが最近特に注力しているのが、長期的にロボット関連で最大カテゴリーになると見込まれる二足歩行ロボットだ。モルガン・スタンレーは1月、AI搭載の人型ロボットの世界市場が2050年までに7兆5000億ドル(約1147.5兆円)規模に達すると試算した。メーカーが生産規模を拡大し、コストが低下すれば需要はより高まる見通しだ。バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチは、主要部品の大半が中国で生産されると仮定すれば、標準的な二足歩行ロボットの製造コストは今後5〜10年で、ほぼ半減する可能性があると推定している。

Orbbecの顧客リストには、二足歩行ロボットメーカーが着実に増えている。同社は、前述のX-Humanoidに加え、AgiBot(アジボット)、アントが出資するStardust Intelligence(スターダスト・インテリジェンス)、アント傘下のRobbyant(ロビアント)などの中国メーカーを顧客にしている。また、もう1つの注目すべき顧客が、ビリオネアの周剣が率いるUbtech Roboticsだ。同社は2025年11月、産業用途向け二足歩行ロボットの量産を開始すると発表した。

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中国で名前が挙がる二足歩行ロボット企業が、Orbbecのセンサーを採用

フアンは正確なデータを入手していないとしながらも、中国の二足歩行ロボット向け3Dビジョンセンサー市場におけるOrbbecのシェアは「サービスロボット向けよりも高い可能性がある」と語る。「中国で名前が挙がる二足歩行ロボット企業のほぼすべてが、すでに当社の3Dビジョンセンサーを搭載しているか、少なくとも試験用サンプルを受け取っている」と彼は説明する。フアンは今後3〜5年でロボット向けビジョンセンサーの売上が毎年倍増し、同社最大の収益源になると見込んでいる。その結果、2030年までに売上全体は5〜10倍に拡大する可能性があるという。

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翻訳=上田裕資

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