小学校への入学は、子供にとっても親にとっても生活が劇的に変化する大きな節目だ。特に、仕事と育児を両立させつつ、家庭での学習習慣づくりは切実な課題といえる。イトーキが実施した「入学後の生活・学習・遊び・デジタル活用」についての調査からは、現代の小学1年生を取り巻くリアルな実情と、家庭環境が子供の行動に与える影響が見えてきた。
まず、多くの親が直面しているデジタルデバイスとの付き合い方について、入学後の生活で「困っていること」の第1位は「スマホ・タブレットを見る時間が増えた」で29.0%。次いで「テレビやゲームの時間が増えた」が28.5%、「就寝時間が遅くなった」が27.0%と続く。学校生活が始まり行動範囲が広がる一方で、家庭内でのスクリーンタイム管理に苦慮する親の姿が見て取れる。

興味深いのは、家庭学習の「場所」が学習時間に与える影響だ。平日の家庭学習時間が「1時間以上」に達する割合を比較すると、ダイニングテーブルで学習する層が18.7%にとどまるのに対し、学習机を利用する層では46.0%と倍以上の開きが出た。低学年のうちは自制心が未発達であるため、「勉強をする場所」を明確に分けるハード面での環境整備が、集中力の持続や習慣化を支える重要なファクターとなっているようだ。

また、親の年齢によって学習スタイルに差異が生じている点もおもしろい。20代の親を持つ小1児童の家庭では、1時間以上学習する割合が50.0%と高く、30代(33.9%)や40代(31.3%)を大きく上回った。さらに、この層の約8割がYouTubeやSNSを学習に活用している。若い世代ほど、デジタルを単なる娯楽ではなく、学びのツールとして柔軟に取り入れることで、結果的に学習時間の確保につなげている傾向がある。


子供の社会性を育む「お小遣い」については、「5000円以上」という高額設定の割合が最も高かったのは、中間子(真ん中っ子)であった。対して末っ子は「渡していない」あるいは「少額」に集中する。これは、上の兄姉との比較や家庭内での役割意識が影響している可能性があり、生まれ順によって金銭教育のスタート地点が異なる可能性が高い。

小学校へ入学することをきっかけに、子供のために場所を整え、デジタルデバイスを賢く取り入れることが、変化の激しい時代を生きる子供たちの土台を作る鍵となるだろう。
出典:イトーキ「小学生入学トレンド調査」より



