グーら五輪選手は今大会で表彰台に乗れば、さらに収入を積み増せる可能性がある。五輪競技のスポンサー契約には、メダル獲得に対する報奨金が含まれている場合があるからだ。活躍すれば五輪閉幕後に新たなスポンサー契約を勝ち取ることもできる。
また、メダリストに国や競技団体が報奨金を贈ることもある。たとえば米オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は、ミラノ五輪で金メダル1個につき3万7500ドル(約590万円)、銀メダル1個につき2万2500ドル(約350万円)、銅メダル1個につき1万5000ドル(約240万円)を支給すると約束している。開催国イタリアの選手報奨金は約7万1000~21万3000ドル(約1100万~3300万円)。金メダル1個に約80万ドル(約1兆3000億円)近い大金を支払う国も2つある。
もっとも、米国代表なら大会に出場するだけで賞金がもらえる。資産運用会社ストーンリッジの創業者で最高経営責任者(CEO)のロス・スティーブンスが昨年、1億ドル(約157億円)をUSOPCに寄付した。この寄付金を用いた新制度により、五輪・パラに米国代表として出場する選手は全員、大会での成績に関係なく1人につき20万ドル(約3100万円)を受け取れるようになったのだ。
ミラノ・コルティナ冬季五輪で注目の5競技から最も高収入のアスリート5人を紹介しよう。
アイリーン・グー(谷愛凌)/フリースタイルスキー
2300万ドル(約36億1300万円)
グーは4年前の北京冬季五輪でフリースタイルスキー史上最年少の金メダルに輝き、単一大会で3つのメダルを獲得した選手としても競技史上初の歴史を刻んだ。22歳の「雪上のプリンセス」は今大会、ビッグエアとハーフパイプでの2大会連覇と、前回銀メダルだったスロープスタイルでの金メダル獲得を目指す。
今季もワールドカップと新興のウインタースポーツ・プロリーグ「スノーリーグ」で着実に賞金を稼いでいるが、グーの収入の大部分は中国ブランドのANTA(安踏体育用品)、Bosideng(ボシデン)、蒙牛乳業、ラッキンコーヒー(瑞幸咖啡)などとのスポンサー契約によるものだ。2018~19年には米国代表としてワールドカップに出場していた
グーは最近、中国への国籍変更を決断した理由を米紙タイムにこう語っている。「米国にはすでに代表選手がいる。私だけの池を自分でつくりたかったの」


