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2026.02.07 16:00

中国が金裏付けの「ドル対抗通貨」を構築していても驚かない──ベッセント米財務長官

Shutterstock

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近月、ビットコインと暗号資産は金の価格と歩調を合わせて上昇できていない(ただしJPモルガンは、状況がまもなく変わる可能性があるとみているようだ)。

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ビットコイン価格は今週、1ビットコイン当たり6万ドル(約942万円。1ドル=157円換算)強まで急落し、2025年10月に付けた12万6000ドル(約2000万円)の高値から半分超下落した。トレーダーたちは急速に「最悪のシナリオ」に備えている。

そんな中、米国時間2月5日に開催された公聴会において、スコット・ベッセント米財務長官が、中国が金を裏付けに米ドルとビットコインに対抗する通貨を構築していても驚かないと発言した。

中国が金を裏付けとする通貨を構築していても驚かない

サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道によると、暗号資産とビットコインを支持するワイオミング州選出のシンシア・ルミス上院議員が、中国が暗号資産を使って「米国の金融上の主導権に代わるものを築こうとしているのか」とベッセントに質問したところ、彼は「確かなことは言えません」と答えた。

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続けてベッセントは「香港には非常に大きなサンドボックス(規制の試行環境)があり、(香港金融管理局[Hong Kong Monetary Authority]は)さまざまな仕組みを見て回るために積極的に世界を回っています」と述べた。「ですから、驚きはしません」。

ベッセントは、中国の「デジタル資産」には、人民元など自国通貨以外のもの──たとえば金──が裏付けになっている可能性があるという、「多くの噂」があると述べた。ただし米国としては、そうした主張を確認できていないという。

また2025年11月、ドナルド・トランプ米大統領は、中国は世界の「暗号資産の首都」として米国に挑もうとしていると述べ、「中国は今、非常に大規模に参入している」とも発言した。ただし具体的にどういう形かは明らかにしていない。

金価格はここ数カ月で急騰している。政府発行通貨の目減りに賭ける「通貨価値切り下げ(デベースメント)取引」とも説明されており、世界各国の中央銀行が大量の金を買い増していることも追い風になっている。

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によれば、9月までの1年間で中央銀行の金購入は10%増加した。増加を主導したのはポーランド、カザフスタン、アゼルバイジャン、中国だった。

ベッセントの発言を受け、「中国は、金に裏付けられる可能性が高いデジタル通貨へと動いている」と、Azuria Capitalの最高経営責任者(CEO)オタビオ・コスタはXに投稿した。「これは極めて重要でありながら、なお過小評価されている状態です」。

コスタは、「これは米ドルの終わりなど極端な話を示唆するものではありませんが、方向性は明確です。世界は徐々に、何らかの形で金本位制へ回帰しつつあります」と述べた。

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翻訳=酒匂寛

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