リーダーシップ

2026.02.05 13:00

少ない裁量、板挟み──中間管理職がプレッシャー下でも成果をあげるために必要なリーダースキル7つ

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4. 共感と心理的安全性

プレッシャーの影響は、人によって異なる。厳しい期限があると力を発揮する人もいれば、同じ状況で苦戦する人もいる。共感とは、そうした違いを認めることだ。そして、「自分が状況に圧倒されていること」を安心して認められるような環境をつくることだ。心理的安全性とは、チームメンバーが助けを求め、懸念を早期に指摘し、罰されることを恐れずに過ちを認めることを許容する環境だ。

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このリーダーシップスキルを実践するマネージャーは、単に率直さを促すだけではない。自分自身の課題を認め、批判ではなく好奇心を持って対応することで、自ら模範を示す。時が経つにつれて、ストレスを個人が黙って背負うのではなく、集団で対応しようとする文化が生まれるようになる。

専門家からのアドバイス:チームメンバーが、ストレスの多い時期に締切期限を過ぎたり、ミスを犯したりしたら、評価を行う前に、質問から始めよう。すぐに非難するのではなく、「何が妨げになったのか?」「どんな支援があれば助かったか?」などと尋ねてみよう。こうしたやり方は、組織的な問題を明らかにし、正直さが罰せられないことをチームに示すことができる。

5. 適応性と回復力

プレッシャー下で成果を上げるマネージャーは、不確実性を避けられないものと捉え、リーダーシップ手法に柔軟性を組み込む。適応力とは、もはやチームのためにならない硬直したプロセスを手放し、状況の変化に応じて新たな戦略を試すことであり、レジリエンスとは、長期的な優先事項を見失うことなく、挫折から立ち直る能力だ。

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このリーダーシップスキルは、疲れていても押し切ろうとしたり、より懸命に働いたりすることではない。計画が破綻しても冷静さを保ち、チームが課題を、耐え忍ぶべき危機ではなく、解決すべき問題として捉えられるように導くことだ。

専門家からのアドバイス:大きな挫折や予期せぬ変化の後、チームを集めて「ここから何を学ぶことができるか?」と問い掛けてみよう。何が間違っていたかに固執する必要はない。そして、その気づきに基づいて、すぐにできる小さな調整を1つ見つけ出そう。このやり方はチームに対して、集団のレジリエンスを育み、混乱をパニックの理由ではなく、改善のチャンスとして捉えるよう教えることができる。

6. 強みに基づく権限委譲

プレッシャーが大きい時期、仕事を無作為に割り当てることは、燃え尽きへの近道だ。効果的なマネージャーは、部下の強みと好みを知っており、その洞察を生かして、意図的に仕事を配分する。仕事の内容が、それぞれの得意分野や関心と合致すれば、パフォーマンスは向上し、ストレスも管理可能な範囲に収まる。たとえ厳しい要求の下でもだ。

権限委譲とは、責任と能力を一致させることによって、人々が成功できる環境を整えることだ。このリーダーシップスキルには、チームを十分に理解し、それぞれが何ができるかだけでなく、何に活力を感じるかを把握することが求められる。

専門家からのアドバイス:チームの「強みマップ」を作成しよう。各メンバーの核となるスキル、最もやりがいを感じる仕事の種類をリストアップするのだ。ストレスの多い時期には、新しい仕事を割り振る前にこのマップを参照しよう。例えば、データ分析を好むメンバーには分析プロジェクトを、外部とのやりとりから活力を得るメンバーには、顧客対応業務を割り振ればいい。

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翻訳=米井香織/ガリレオ

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