次のことに身に覚えがあるだろうか。初対面の人に自己紹介するとき、いつも自分の肩書きや会社名で始める。数週間前に上司と少し気まずいやり取りをしたことが、いまだに頭から離れない。仕事をしていない時間にも、仕事のことを考えてしまう。これらすべてが当てはまるなら、あなたは自分の価値を仕事に頼っていないか、真剣に見直す必要があるかもしれない。
自分の内在価値を仕事と結びつけてしまうことは、履歴書上のリスクになるだけではない。健康にとってもリスクとなる。ストックホルム大学が2010年に行った研究では、頻繁な成果に基づく自己評価(達成によって自己価値を正当化しようとすること)は不健康と関連しており、その後のバーンアウト(燃え尽き症候群)の最も強い予測因子であることが示された。またこの研究では、女性は男性よりも仕事のストレスを多く抱えること、男性は仕事のストレス要因とバーンアウトの関連が強く、その一方で女性は成果に基づく自己評価とバーンアウトの関連が強いことも明らかになった。
自己価値をキャリアから切り離し、価値を仕事だけで測るのをやめるにはどうすればいいのだろうか。その答えを探るために、私は専門家であるステファニー・スウォード=ウィリアムズに話を聞いた。スウォード=ウィリアムズは世界的な研修コンサルティング会社F*ck Being Humbleの創業者で、出版されたばかりの『Career Comedown: What To Do When Work Isn’t Working For You』の著者でもある。
「自己価値と仕事の結びつきは本当に大きい」とスウォード=ウィリアムズは言う。「人は往々にして、努力や達成によって自分の価値を稼ぐ必要を感じている。職場ではそれが過重労働や仕事の抱え込み、何にでも『はい』と言ってしまうといった形で現れる。なぜなら、有能で価値ある人間だと証明しなければならないと感じているからだ」
「多くの人にとって、仕事は静かに自己価値を補充する場所になる。自分に価値があると感じさせてくれるドーパミンのささやかな刺激を追いかけ、それに依存してしまうことがある。節目に到達すること、昇進すること、褒められること、過剰な生産性、これらすべてが自己価値の確信ではなく、承認を追い続ける状態を作ってしまう」とスウォード=ウィリアムズは言う。



