新しい年が始まると、「すべてを最適化しなければならない」というプレッシャーを感じるかもしれない。食生活を健康的なものにする、もっと睡眠をとる、一層懸命に働く、運動する、好きなことをするーー。問題は、それらすべてをすでに忙しい日々にどう取り入れるかだ。ここでの課題は、自制心や野心ではない。バランスの取れた習慣が欠けていることだ。
私は多くの優秀な人材にコーチングをして、お馴染みのパターンに気づいた。多くの人は1つか2つの優先事項だけに集中する。可能な限り働き、残った時間に食事や運動をあてる人もいれば、睡眠を削ってハードにトレーニングし、それでいて仕事で成果を出す人もいる。やがて、体調を崩す頻度が増える、体重が増す、集中できなくなる、いら立ちやすくなる、感情的に消耗するとフラストレーションが募っていく。
持続可能なパフォーマンスは、睡眠、栄養、運動、集中した作業、そして楽しむ時間といった基本的なことを全て管理することで生まれる。これらのどれか1つでもないがしろにされ続けるとパフォーマンスは落ちる。すべてを支える習慣を作ることはまずあなたのやる気を守り、常に追求することなく結果が自然に伴うようになる。
この記事では、仕事とウェルビーイングの両方を支える、健全で現実的なバランスの取れた習慣を構築する方法を紹介する。
1. 譲れない「食事、睡眠、運動」から始める
健康的な習慣は目標やToDoリストから始まるのではない。神経系が機能するために必要とする基礎から始まる。
規則的な食事(と水分補給)、安定した睡眠、そして体を動かすことはウェルネスの「おまけ」ではない。パフォーマンスの土台だ。私は自分の習慣を管理するのにFitbitを使っている。特に、運動量と睡眠の質を追跡している。忘れがちな人なら、何杯水を飲んだかをFitbitで記録することもできる。完璧を目指すためではなく、パターンに気づき、早期に修正するためだ。
集中力がすぐ落ちる、意思決定が難しく感じる、やる気にムラがある、ストレス耐性が下がってきたーー。そんな自分に気づいたのなら、まずこの基本が崩れていないかをチェックすべきだ。これらの基本は完璧さよりも一貫性のほうがはるかに重要だ。
2. 空腹・やる気・気分に頼るのをやめる
優れた成果を出す人が犯しがちな大きな間違いの1つは、「空腹になったら食べる」「疲れ切ったら休む」などと体が発する信号に頼ってしまうことだ。問題は、それらの信号が現れる頃には、すでに枯渇しているという点にある。
健康的な習慣は逆の仕組みで動く。予測可能性をつくり、身体が常に適応したり反応したりしなくて済むようにする。
つまりこういうことだ。
・毎日おおよそ同じ時間に食事をする。少なくとも4回、時間を決めて食事または間食をとることを勧める。たとえば私の場合は、午前7時ごろ、午前11時30分〜正午、午後3〜4時、午後7時だ。
・就寝・起床時間を一定にする。
・運動を毎日の予定に入れる。負荷が少ないもの、あるいは短時間でも構わない。10分体を動かすだけでも運動としてカウントされる。
これらは複雑なものである必要はないが、スケジュールに組み込まれていなければならない。時間枠の確保は前提であるべきだ。
得られる見返りは大きい。認知負荷とバーンアウト(燃え尽き症候群)が減り、意義ある仕事に使える活力が増える。



