食&酒

2026.02.07 14:15

ブルゴーニュの魅力を堪能 コモ ホテルズとプライベートツアーのすすめ

ワインは、グランクリュやプルミエクリュといった「テロワール」が格付けを決めるが、マティアスさんによると、それは多くの場合は土壌の質によるのだという。かと言って、肥料を工夫して表現したい味を出すことができるのかというと、そうではない。「土壌のアイデンティティを守る」という考えが根底にあり、肥料などで構成要素バランスを崩すことは禁止されている。

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プルミエクリュの畑がグランクリュになればワインの価格を上げることができるが、「土地代が上がり、その分相続税で苦しむことになる」とマティアスさん。長年に渡る伝統のバトンを受け継ぎ、次世代に渡すことを見据えた生き方は、時に投機的に取引されるブルゴーニュワインの作り手の変わらない哲学を表しているようだった。

ツアーを終えてホテルに戻ると、ディナーの時間。朝食、昼食、夕食と外部ゲストも受け入れる「ル・モンラッシェ」レストランは、地元の人の利用も多いという。プリフィックスメニュー、もしくはアラカルトでのオーダーができる。

このホテルで20年以上働く、ソムリエで料飲マネージャーのアンドレ・バティエさんが選んだ1200種ものコレクションのワインは絶品で、今は高騰してしまっているドメーヌ・ロマネ・コンティ、通称DRCもとんでもない量が揃っていた。DRCまでも車でわずか30分。状態も間違いがないだろう。

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シェフはコートダジュールで“パラス”の称号を持つ名門ホテル「ホテル・デュ・キャップ エデン・ロック」などで修業を重ねたロマン・ヴェルシノさん。フランスの質の高い食材を提供するというコンセプトのもと、メニューには生産者の名前が書かれ、特に肉は100%フランス産のものを使っているという。鳩とフォワグラを雑穀のクルートで包んだ料理はぜひ赤ワインと合わせてオーダーして欲しい。

ホテルから徒歩数分のところにあるベーカリーから届くパン、地元生産者によるバターやチーズの質も非常に高く、フランスの地方の食の底力を感じさせてくれた。

コモ・モンラッシェは2023年にオープンした新しいホテルだが、元々は、1981年に創業されたル・モンラッシェと呼ばれるホテルで、前のオーナーが2021年に引退を決断、2023年4月にコモとして再出発したという経緯がある。

ヴェルシノシェフやバティエさんをはじめとするスタッフやワインセラーも、その当時から受け継がれたもの。どこか温かな雰囲気が漂うのは、そんな長年育まれてきたチームワークがなせる技なのだろう。

文・写真=仲山 今日子

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