宇宙

2026.01.19 14:00

1月19日は今年最初の新月 春節とラマダンの日程を導き「火の馬」の年を「炎の環」で飾る

米ニューメキシコ州サリナスプエブロミッション国定公園内に残るスペイン宣教師団の伝道所跡「アボ遺跡」と金環日食。2012年撮影(Ed Leckert/Getty Images)

米ニューメキシコ州サリナスプエブロミッション国定公園内に残るスペイン宣教師団の伝道所跡「アボ遺跡」と金環日食。2012年撮影(Ed Leckert/Getty Images)

2026年1月19日(月)の日本時間午前4時52分に、月は新月の瞬間「朔」を迎えた。この新月は、単なる満ち欠けの始まりにとどまらない意味を持つ。この日を起点とする新たな月の軌道が2026年2月17日に太陽の軌道(黄道)と交差し、南極大陸の上空で壮観な金環日食が起こるのだ。19日の新月はまた、中国・中華圏の旧正月「春節」とイスラム教の断食月「ラマダン」の日取りを決めるものでもある。

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2月17日、南極では「リング・オブ・ファイア(炎の環)」の異称で知られる珍しい金環日食が見られる。新月が太陽の円盤の96%を完全に覆い隠し、最大2分20秒間にわたって金色に輝くリング(金環)が上空に現れる。アフリカ南部と南米の一部地域では部分日食が観測できる。

この日食をもたらす新月は、旧暦(太陽太陰暦)の正月である春節の訪れを告げる。中華圏では2月17日に干支が切り替わり、「丙午(ひのえうま)」の1年が始まるのである。

一方、同じく月の満ち欠けの周期に基づくイスラム暦(ヒジュラ暦)では、新月の後に細い月が最初に目視確認できた日を新しい1カ月の起点とする。したがって、ラマダンは2月18日に始まる見込みだ。ラマダンの終了日も月齢観測によって決まり、今年は3月19日頃と見込まれている。

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日本の太陽観測衛星「ひので」が2011年1月4日に軌道上から捉えた金環日食(Hinode/XRT)
日本の太陽観測衛星「ひので」が2011年1月4日に軌道上から捉えた金環日食(Hinode/XRT)

「火の馬」の年の初めを飾る「炎の環」

今年の干支は60年に一度の「丙午」。「丙(ひのえ)」は陰陽五行説で「火」と「陽」の属性の組み合わせに当たり、太陽や炎を象徴することから、丙午は「火の馬の年」とも呼ばれる。前回は1966年だった。

春節を迎えてから初めての満月(2026年3月3日)には、中華圏で「元宵節(げんしょうせつ)」を祝う。これは旧暦1月15日に正月行事を締めくくる日(日本の小正月に相当)で、色とりどりの提灯を飾ったり空に飛ばしたりする、いわゆる「ランタンフェスティバル」が有名だ。この満月は皆既月食と重なっており、円い月が深みのある赤色に染まる「ブラッドムーン」を今年唯一観測できる機会となる。

だが、「火の馬」と「食」にまつわる奇遇はこれだけではない。2026年2月17日の金環日食で始まる丙午の年は、2027年2月6日に起こる次の金環日食で終わるのだ。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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