暗号資産

2026.01.16 09:30

ビットコイン価格が10万ドルに迫る中、“バンカメ”が暗号資産に対して「警告」

John Lamparski/Getty Images

John Lamparski/Getty Images

ビットコイン価格は今週、10万ドルに手が届く水準まで急騰し、2025年の最後の数カ月にかけた急落から回復しつつある。

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こうした中、バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハンCEOは、ビットコインおよび暗号資産に関する法整備が、預金の引き出しを通じて、6兆ドル(約948兆円。1ドル=158円換算)規模の銀行預金流出を引き起こす可能性があると警告した。

ザ・ブロックが報じたところによると、モイニハンは決算説明会での発言の中で、「預金が引き出されれば、銀行は融資ができなくなるか、あるいはホールセール資金調達に頼らざるを得なくなり、それにはコストがかかる」と述べた。さらに、米財務省の分析を引用し、最大で6兆ドル(約951兆円)の銀行預金が、米国の銀行システムからステーブルコインへと移動する可能性があると指摘した。

米ドルに連動するステーブルコインは、近年急速に普及しており、この技術が危険なパラレル・バンキングシステムを生み出しつつあるのではないかとの懸念を招いている。

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JPモルガンのジェレミー・バーナムCFOは、今週初めに行われた同行の第4四半期決算説明会で、アナリストからの質問に答える形で次のように述べた。「銀行業のあらゆる特徴、すなわち利息が支払われる預金のようなものまで備えながら、何百年にもわたって築かれてきた銀行規制に基づく健全性確保の枠組みを欠いたパラレル・バンキングシステムが生まれることは、明らかに危険であり、望ましくない」

このモイニハンの警告は、ステーブルコインの発行体が、ステーブルコインの「預金」に対して利息のような利回りを提供することを可能にしかねない「暗号資産市場構造法案(CLARITY法案)」をめぐり、暗号資産関連企業と伝統的な銀行業界が議員への働きかけを強めている中で発せられた。

民主党のリチャード・ブルーメンソール上院議員は、フォックス・ビジネスに寄稿した記事の中で同法案への反対の意を示し、「暗号資産は、ステーブルコインと呼ばれる『デジタルドル』を通じて、米国の消費者に伝統的な銀行口座を放棄するよう促している」と主張した。

さらに、「この業界は、トークンに『利回り』を提供することで、貯蓄口座を置き換えようとさえしている。これは暗号資産版の利息に相当する。しかし、この新しい形のデジタル通貨は魅力的に聞こえるかもしれないが、ステーブルコインには、2023年にシリコンバレー銀行が破綻した際に預金者を守ったような、基本的な保護機能が欠けている」と述べた。

暗号資産取引所のコインベースは、今週中に上院で審議される予定だったこの法案への支持を大きく後退させ、同法案が伝統的な銀行を優遇していると主張し、その行方に疑問を投げかけた。

コインベースのブライアン・アームストロングCEOはXへの投稿で、「安全かつ信頼される業界を米国で構築するためには、暗号資産は他の金融サービスと同じ競争条件で扱われる必要がある」と述べた。

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翻訳=江津拓哉

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