キャリアの計算式
チームは各役割で優れた人材を切実に必要としているが、大半の従業員はすべての役割で平均的な能力を発揮しようとしている。そこにチャンスが潜んでいる。
これを裏付ける研究がある。筆者が創業したLeadershipIQ(リーダーシップIQ)が約7000人のリーダーと従業員を対象に行った最近の調査では、高パフォーマンスの「ドリームチーム」は平均的なチームを常に上回ると答えたのはわずか35%だった。スタープレーヤーの力だけでは不十分だ。チームが成功するのは、全員が万能であろうとした時ではなく、各メンバーが得意とする役割を担った時だ。
重要な役割を誰よりもうまくこなす人物となれば、あなたは代替できない存在となる。そして替えが効かない人は昇進し、給料も上がり、機会を手にする。
一方、ディレクター、アチーバー、スタビライザー、ハーモナイザー、トレイルブレイザーのすべてを同時にこなそうとする人はどうだろうか。そうした人は互いに代替が可能で、目立たない。決して抜きん出ることのない「堅実なパフォーマー」だ。
直感に反する真実として、キャリアアップは弱点を補強することではなく、強みを際立たせて職業上のアイデンティティとすることにある。
「自分の天性に抗うことをやめる許可」を自分に与える
おそらくあなたは最初から自分の天性の役割を知っていたが、別の存在になることを求める圧力を感じてきた。実行に向いているのに上司が「もっと戦略的に考えろ」と要求したり、イノベーションを起こすのに向いているのに「もっと細部志向になれ」と求めたりしたのだろう。
自分の天性に抗うのをやめる許可を自分に与えよう。生まれ持った強みが「負債」ではなく「資産」となるようなチームを探したり、現在の役割を形成したりしよう。素晴らしいキャリアを築く人は、何でも上手くこなす人ではない。元々得意な分野で誰にも引けを取らない仕事をするようになった人だ。


