宇宙

2026.01.01 13:00

生命の材料、予想よりはるかに地球の近くで形成された可能性 リュウグウ試料分析

JAXAのはやぶさ2探査機がサンプルリターン(試料の採取と地球帰還)を成功させた小惑星リュウグウ。はやぶさ2の光学航法カメラ(ONC)で2018年6月26日に撮影(JAXA, University of Tokyo, Kochi University, Rikkyo University, Nagoya University, Chiba Institute of Technology, Meiji University, University of Aizu, AIST)

ガス渦流には極めて細かい粒子が保持され続け、大きな粒子は排除されると、ゲンジは説明する。その結果、ここで小惑星のような天体を形成すれば、主に細かい粒子状物質(細粒)でできたものになるという。

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細粒には炭素や水や、アミノ酸などの重要な生命前駆分子が含まれていた。細粒とマイクロコンドリュールは後に内太陽系(太陽系内部の岩石惑星と小惑星帯を含む領域)に向かって内側に移動した。これらは地球の形成より前に存在していた可能性が高い。

実際に地球が形成された時点で、生命の原材料物質が初期の地球に取り込まれるのをそこで待っていたのだ。

原始太陽系円盤でのマイクロコンドリュール(Microchondrules)と小惑星リュウグウ(Asteroid Ryugu)の形成領域を説明したイラスト。中心は初期の太陽で、木星の形成でできたリング状の空隙(Jovian Gap)により初期太陽系が分割されている(Imperial College London)
原始太陽系円盤でのマイクロコンドリュール(Microchondrules)と小惑星リュウグウ(Asteroid Ryugu)の形成領域を説明したイラスト。中心は初期の太陽で、木星の形成でできたリング状の空隙(Jovian Gap)により初期太陽系が分割されている(Imperial College London)

まとめ

太陽系の寒冷な外側領域と巨大ガス惑星の木星近傍の両方に由来する生命の原材料物質が地球にばらまかれた可能性が高い。

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研究の次の段階については、どうだろうか。

生命材料物質が太陽系のどこから来るかに関しては今や十分な理解が得られたと、ゲンジは指摘する。だが、研究チームは今後20年間で、より特異な小惑星のサンプルを採取し、初期太陽系に関する理解を深める予定だと、ゲンジは話している。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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